大型プランターに仕切りをしたい

[園芸相談センター]の過去ログです

平井  2016/03/10(木) 09:02:58
素人です。
一般的な「銀行の店舗のプランター」(コンクリート製)に花を植えようと思います。
あくまでもボランティアなので、経費削減に、奥の列には観葉植物か多年草を植えっぱなしにして、手前の列は季節ごとに花を植え替えようと思います。

お尋ねしたいのは、
【植えっぱなしの後列の植物から根が進出してきてしまうのを防ぎたい。列の途中に波板などで仕切りを埋めようと思うが効果的か】・・・という事です。
他にいい方法はありますでしょうか、ご教授宜しくお願いします。

ばんざいうさぎ 【北海道】 2016/03/10(木) 15:38:37
同じプランター内で仕切り板で植物をわける事自体は、どちらの側も下の穴(プランターの場合は網状の穴がある板の様なもの)が同じくらいに配分出来るのならそれほど問題は無いと思われます。

ただ、多年草の方の植えっぱなしはその期間の長さによっては問題となります。一年間と期間を守って翌年(春か秋の植え付け時期)には古い土から抜き、種類によっては増えているので適宜株分けし新たな土で植え替えるのであれば大丈夫と思われます。多年草の場合は地面植えの場合ならば2〜3年植えっぱなしも可能ですが、プランターだと土の量が限られているのと人工的な栽培環境なので植物によっては快適に過ごせる期間が短くなります。何年も土を変えないと根詰まりして株が弱る事が有りますし、土内の養分やミネラルが消費され植物の根が放出する不要成分(動物で言えば糞尿)がプランターの土内に溜まりすぎれば植物は弱って来ます。これらは地面植えの場合だと深い所まで根を伸ばしたり周囲の土に浸みこみ放散されるのですが、プランターの場合はどうしても土の量が限られ不要物の行き場が有りませんから店頭に置くなどの見た目重視の栽培の場合は一年に一度すべての土を入れ替える事を心がけて下さい。

あと気になったのは奥の列と手前の列に分ける場合は仕切りを設ける場合、出来るだけプランター本体との間に隙間を作らないようにして下さい。それを考えると波板の様な平坦では無い形状の資材が向かない可能性があります。植物は地中で仕切られてもほんの少しの隙間を見つければ根がその部分を潜り抜けます。そして観葉植物や多年草の中には根からも芽を出し殖える(不定芽)で殖える種類が・・・。たとえばミントなんてひどいもので土の上に鉢を置いておくと鉢底穴から下の地面へ根が伸びて、逃げてしまった根っこから芽が生えてきて鉢を置いている周囲から鉢を囲うように芽が出てきてしまい鉢植えの意味が無くなるなどが珍しくありません・・・。多年草の中には性質が強い物があり、そういう根が他の植物の根の所に侵入してしまうと一年草などだと土の養分を奪われてしまいますし、根にアレロパシー成分を放出する性質があれば、相手側はそれに負けて枯れてしまいます・・・。
波板では無くアクリル板の厚めの物をプランターの内側の形に合わせてできるだけぴったり合う様にカットし、土を入れる時にまず仕切り板をプランター内側に入れてプランター内壁と仕切り板の隙間を埋めておく必要があります。本当は下の方の隙間も埋めたいところですが、それで底の網状の穴の一部を塞いでしまうと水はけに問題が出る事もあるので塞ぎにくいと思われます。かなり大きなプランターであればシーリング材などで固定を兼ねて塞ぐことは可能かと思いますが、固定してしまえば植え替え時の土の入れ替え作業に手間取る事はご承知下さい。

個人的な感想ですが、上記の事を考えれば私はプランター内の土を仕切りで分ける事が経費削減につながるとは思えません・・・。初期投資にお金がかかりますし、仕切った分それぞれの仕切った部分の土の植え替え時期が変わるだけ。手間が確実に増えてしまいますから・・・。一年二年の期間限定なら良いでしょうが、いつまでするのか解らないなら毎回の作業の手間が面倒・・・。

ここで私ならこうすると思うと言う方法を・・・。
結構大きなプランターなら、私はプランターの内側は仕切りません。全部同じ土を使います。それでも観葉植物や多年草と季節の花(一年草)が同居できる方法で、組み合わせ次第では観葉植物や多年草と季節の花が分けられる事無く隣り合わせで植えられます。

用意するのは仕切り板では無く、季節の花の方を植える素焼き鉢か大き目のビニールポットと、土表面を覆うバークチップなどのマルチング材。
あと、もう少し余裕があるなら鉢底穴を塞ぐ網目状ので自分で好みの大きさに切る事が出来るシート(鉢底ネットなどの商品名。100均の店にもありますが、できれば大きいのがあれば良いです)ただ、これは作業を楽にするためなので特に無くても良いです。

プランター内に土を満たし、観葉植物や多年草は普通に土に植えます。その時に好みの配置に植えます。
植える時に季節の花を植えるところのスペースは開けておきます。これだけです。
季節の花の苗を買ってくるときに、2回り位大きい号数の素焼き鉢かビニールポットを購入します。素焼き鉢使用かビニールポット使用かは、その植物が湿り気味の土地(保水性の良い土)を好むか、乾き気味の土地(水はけの良い土)を好むかで替えると良いです。
鉢とビニールポットの底には植える時に鉢底穴ネットを大きさに合わせてちゃんと入れておきます。ビニールポットの底には部分的に水が溜まらない様に念のため千枚通しなどで穴をいくつか開けて(底の縁の角あたりに均等に6か所個くらい。サイズによって増やす事)おきます。

ようするに、プランターの中に季節の花だけは素焼き鉢やビニールポットに植えたまま埋めてしまうのです。
こうすると、季節の花の入れ替えはマルチング材を除けて鉢やポットごと抜いてしまい、すぐに同じサイズの鉢やビニールポットに植えた新たな季節の花がすぐセットできるわけです。要するにカセット式。

これだと仕切り板の必要なし、季節の花を入れ替える時の土の入れ替えの面倒も無し、カセット式だと季節の花の取り換え時に季節の花の苗を事前に大き目の鉢やビニールポットに植え替えておく作業がありますが、銀行の前に置かれているプランターにはマルチング材を除けて前にあった鉢やビニールポットを抜いた穴にぽんと入れて、株元にまたマルチング材を被せ直すだけで終わり。あとは全体が同じ土の湿り具合に成るように(水の好み具合が違えば調整)適宜水を与えておくくらいです。

どうせ季節の花をそこに植えておくのは長くて3か月くらいなものです。一年草だと植えられている容器内で根詰まりしたり根が底穴から出るほどではないと思われますし、観葉植物や多年草の根が季節の花の方には侵入することもあまり無いと思われます。
このカセット式なら苗を鉢やビニールポットに植え替える作業自体は店頭で行わなくても自宅や目立たない場所で行え、取り換える作業を人があまり通らない時間帯に行っておけば(あまり人目についてしまうと抜きやすい構造で植えられていると見抜かれてしまい、抜いて盗んでいく人が要るかもしれないのでばれないように。銀行の人にもお客さんにばらさないように口止めしておく事)季節の花の採り変えが周りを汚すことなく短時間で済ませられると、割と手間いらずなんです。

そしてこれの良い面は観葉植物や多年草の方が好む土がふんだんに使え、根の伸びが制限されずにのびのびと張り巡らせること。季節の花が使うスペース以外は全て根が伸びられます。季節の花の好む土質がもし違っても相性を気にせずに植えられる事。また、土の乾き具合の好みが違う植物でも水遣り加減だけ気を付ければ簡単に同居できてしまう点です。もし観葉植物や多年草の方が乾燥を好む物だとちょっと難しくなるので(スペースの広い方からの影響がもしあると困るので)そちらの方は保水性の良い土や普通の乾き方を好む種類を選ぶことになると思いますが、季節の花はもし少し乾燥気味の土環境を好む物なら素焼き鉢を使いそういう性質の植物用の土を使って植えておけば、あとは水遣りの時にその部分の水遣り具合にさえ気を付ければ(雨水くらいなら区別は要りません)割と土の好みの違うものが同居できちゃうわけです。
そしてもし植えた中の一つだけが途中で枯れてしまっても、それを取り替えるのに掘って取り除くのではないので取り換えも簡単で周りの植物の根を傷つける事もありません。

大き目の鉢底穴ネットのシートと言うのは、プランターの中の土とマルチング材が混ざらない様に分けておくだけの目的なので無くても良いのですが、これがあれば植え替え時に土でバークチップを汚すこともなく取り換えられます。バークチップが汚れなければ長く使い回しが出来ます。
でも置き場所の環境によっては土の呼吸がスムーズに循環しないかもと感じれば無理に使わなくて良いです。逆に観葉植物や多年草の土の渇きが激しいような環境なら、少しは土の渇きを遅らせてくれます。また、植え場所のレイアウトを変える度に新しいのを作る必要がありますが、毎回同じレイアウトならずっと同じのが使いまわせます。

市販の物は大きいサイズでもおそらくプランター一個分の土表面を覆うほどのサイズは無いと思います。数枚を結束バンドなどで繋げてから形に合わせて切っておきます。そして植えるレイアウトを考えて丸く穴をあけて敷き使います。観葉植物や多年草の場所も大き目の穴をあけて使うと良いですが、面倒ならそれらを植える部分には敷か無くても良いです。その部分は植え替えしないのでバークチップなどはあまり汚れないですし。
季節の花を植えるスペースの所は、レイアウトに合わせ切って穴を空ける場所を決め、使う植木鉢やビニールポットの口径よりちょっと大きめの穴をあけておきます。
最初のプランター設置の時の植え付けで観葉植物か多年草、季節の花のスペースに鉢やビニールポット植えのカセット部分を埋め終わったら土の表面を平らにならし、これを敷いてからプランターの表面全体にバークチップなどマルチング材を土部分が見えない量敷けば出来上がり。見た目には季節の花部分だけがカセット式とは解りません。
あとは普段水やりする人が違うのなら、季節の花の部分の水遣り具合を伝えておくだけです。

この方法でもやはり多年草の為にはできれば毎年全体の土の取り換え目的で植え替えるのが良いのですが(株の根に付く土はなるべく落とさず周囲の土だけ新しく取り換える)種類によっては2年に一度でも耐えられると思います。3年も植え替えずに置くと根詰まりや土が悪くなって植物が弱ってきて(これは老化でもあり花が咲きにくくなります)全体も弱り見た目が悪くなるのでご注意ください。多年草を選ぶ場合は花の咲く期間がとても短い物が多いので、最初から花は付かなかったりカラーリーフの品種などいつも葉の見た目が良い種類を選んでおくと良いです。種類によっては茂りすぎますので時期的に蒸れたりしないように適宜剪定してあげて下さい。

このカセット式、店舗の飾りに成る様なプランター植えには便利です。好みで何時でも違う花に替えられるうえ、株元をバークチップなどで隠してしまうので根元の土が見えず見た目も良いですし。
それと案外良い点は、お店の立地条件や置く目的からもしあまり一日中での日当たりの良くない場所や室内の窓辺以外の場所にしかプランターが置けない場合。
この場合は同じ植物を2倍購入しておき同じ鉢やビニールポットで植えておいて、一方はプランターにもう一方は別の日当たりの良い場所に置いて育てます。そして1週間づつなど定期的にプランターのと別の場所のとを入れ替えてあげるんです。そうすれば日当たりの悪い場所でも何時も元気な株が有って楽しめますよね。栽培する手間は増えてしまいますがこの程度なら園芸好きの方なら苦にはならないと思います。
もちろん定期的に違う植物に替えるのも面白いと思います。でもこの場合だと簡単に取り替えていることがバレ易く、屋外だと盗まれる可能性があるので店内などの盗まれにくい場所に置く事。

季節の花のカセット式。もしこちらの方が都合がよさそうなら、こちらの方で行ってみて下さい。

平井  2016/03/13(日) 00:38:48
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ばんざいうさぎ 様

本当に的確なご指示でした。目から鱗が落ちました!!有難うございました。
明日からでも使えます。ご指示に沿ってやってみます!!!
本当に感謝致します。


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