地中で土に分解されたゆりの球根について

[園芸相談センター]の過去ログです

ユーパパ 2015/11/16(月) 15:07:07
こんにちは!
お世話になります。
2015年7月下旬に深鉢に植えたゆり(カサブランカややまゆり等)が開花し先日、鉢より堀上げたところ、虫の食害か、土の発酵分解作用と思われますが、球根がきれいに無くなり土だけになっているものが何鉢か有りました。
そこで、質問です。
この地中に分解消失した球根の成分を含んだ土は養分が球根から土へと浸みだした栄養分の多い土ではないかと思われますのでこの土を再利用して問題無いか、良い土なのか?再利用不可のダメな土なのか、ご意見をお待ちしております。
東京にて栽培

yoshi 2015/11/16(月) 19:03:17
再利用は無理です。
球根が消えたということは土に不純物が多くなったということですので、その土は利用できません。

ばんざいうさぎ 【北海道】 2015/11/16(月) 19:28:15
所詮「使用後の土」ですから、そのままの使用はお勧めできません。
使うのでも、新しい土を半分以上混ぜてしばらく寝かせ、使用時に植える植物によって他の土資材とブレンドして堆肥を入れて使うのが良いかと思います。

普通ユリの球根が消失しているのは途中で腐ってしまい、それをトビムシなど腐食物を食べる生物が食べ尽くしてしまった事がほとんどです。トビムシなどの生物の方はもう一時的に増えた数が落ち着いている物と思われますが(減っていなければ掘り上げた時に沢山出てくると思われます)問題は、球根を腐らせた腐敗菌の数の方・・・。

腐敗菌は人の目には到底見えませんから、通常よりも何倍も増えたままで土に存在している可能性があります。こういう土をまたそのまま新たに栽培の植え付け土に使えば、根腐れのリスクは通常よりも高くなります。

事情により再生させるのが大変だったら使わず廃棄する人もいますが(また使えるようにするには、場所とお金と時間(数か月単位)が必要です・・・。

もしお庭の敷地が広いなら一番簡単なのはお庭に穴を掘り埋めてしまう事。深めに埋めれば数か月後には根があまり深くならない物なら植えられるでしょう。ただ念のため1年間はユリの球根は植えない方が良いでしょうね・・・。

お金と時間がかけられるなら、根腐れを起こした土でも軽度なら(程度による。湿らせた時の匂いが不快なら無理)再生は可能と思います。

私がよくやるのは自作堆肥のコンポスト容器に入れてしまいます。台所の野菜ゴミや雑草などがメインの材料ですが、中の水分調整や在来の微生物の補給目的で、鉢植えで枯らせたり栽培終わりの古い土や庭の痩せた土など時折入れます。それと時折EM菌の堆肥化促進剤を入れて混ぜて容器が一杯に成ったら別の場所に積み直し数か月たったらとても良い堆肥(見た目は腐葉土っぽい)に作り変えられます。

コンポスト堆肥容器が無いのなら、堆肥が出来上がる原理をちゃんと理解できていれば穴を掘って同じ方法でも作れるのですが、もし住宅街など隣近所が近いなら手順が違うと不快害虫や不快臭の発生源となるので行わない方が良いかも・・・。

お庭が広くない・マンションなどでベランダしかない方にはちょっと難しいかもしれませんが、堆肥や肥料が入っていない土を同量以上購入し、今の土と良く混ぜてから丈夫な袋に詰めて「口をあけたまま」物置などに数か月保管しておく方法もあります。これは混ぜた新しい土に住み着いている有用生物に腐敗菌を退治してもらう方法。水の当たる場所は良くないですから保管場所の無い場合は行えません。それと必ず腐敗菌が全くいなくなるとは限りませんから数か月後に全体を混ぜてみて匂いを嗅ぎ、「土の匂い」がするか確かめ大丈夫ならユリ以外の性質が丈夫な植物の栽培土として他の土資材とブレンドし使うと良いです。少し不快臭が残っているなら更に新たに購入した土を混ぜ寝かせる必要がありますが、使えない土を大量に何か月も保管すると言うのも現実的ではないので、確実な方法ではありません・・・。私がマンション住まいで同じ状況であればもったいないとは思いますが再利用せず地域で決められている処分方法で処分(燃えるゴミに出すなど)するでしょうね・・・。

鉢植え栽培の場合、土に問題なく再生が出来てもできるだけ前年と同じ植物を植えるのは避けて下さい。
土の中の養分やミネラル、特定の微生物が確実に減っており、その土でまた栽培してしまえば過度に同じ成分や微生物が不足して生育不良を起こしやすいです。また、植物の根は栽培中ずっと土の中に不要物質(動物で言えば糞尿に当たる)を放出しており、地面と違い拡散する事の出来ない鉢の土の中にはこういう良くない成分が蓄積しています。
そのため、植物によっては連作障害から育ちが悪かったり病害虫が出やすくなったりと言う場合もあります。新しい土や堆肥を足して数か月寝かせて馴染ませることにより足りない成分や微生物を補給したり、不要物質を害のない形に変えてくれたりします。そして、そうやって再生した土はなるべく別の科の植物を植えて、同じ土であれば3年くらいはユリに使わない方が(畑で言えば輪作)栽培中の不調を避けられ無難です。

ちゃんと手順を踏んで作られた土なら栄養分の多い土に成りますが、今回の場合栽培途中で球根が腐れてしまった為に、球根が分解されて出来た物は栄養分の多い土とは限らず、かえって腐敗菌の存在の方が気になり、そのままで土を使いまわすと次に植えた物に悪影響をもたらすかもしれません。

ご自分のご事情に合わせて始末するか、時間とお金をかけて成功するか解らない再生を試みるか・・・です。

他の方の回答では私と意見の違う方もいらっしゃると思います(土を再生させる考え方や方法はいろいろなので)私の考えや方法が正しいとは言い切れませんが、少しでも参考になれば幸いです。


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