東北での庭の植栽について

[園芸相談センター]の過去ログです

つくし 【東北】 2015/10/23(金) 13:21:09
今新居を計画中で庭を大きく取れるので植栽を考えております。
大きいシンボルツリーを1本か2本植えて下にはにはラベンダーやローズマリー、根元には這って行くような植物にもう少し背のあるものも植えたいです。それ以外にも腰高くらいの植物や、果樹も植えたいと思っております。(考えているのは、アーモンド、姫リンゴ、くるみ、フェイジョア等々)そこで東北でも植栽可能な常緑樹と落葉樹を教えていただきたいです。庭は芝生にします。
今鉢植えと地植えで育てているブルーベリーの木4本と鉢植えの木苺、地植えのテッセンと20cm程のミニバラは持っていく予定です。新たにジューンベリーを植える予定。
購入して3年(購入時は3年生のオリーブ*ネバディロ・ブロンコ)屋外で鉢植えで育てているのですが、地植えにしても大丈夫でしょうか?背丈は1m30cmほど。
年がら年中屋外に出しっぱなしで、毎年11月〜12月くらいに葉が枯れ全部落ちてしまうのですが6月下旬くらいになると新芽が出て夏は毎年青々とした葉を茂らせています。

ちなみに住んでいる所は岩手の真ん中。積雪はワンシーズンで1m前後。冬の最低気温は寒くなるときで-10度いかないくらい。1月2月の最低気温は平均して-5度前後です。ただ温暖化のせいか年々冬の降雪量が減っており最低気温も少しずつですが上がっています。

どなたかアドバイスいただきたいです。宜しくお願い致します。

ひろし@小南部 2015/10/23(金) 14:53:26
岩手県中央部で積雪1mというと内陸側(奥羽山脈側)ですね。
シンボルツリーは常緑樹であればどうしても針葉樹が無難ですね。常緑広葉樹では西風の遮られる場所であれば、シラカシ、アカガシなどは育たないことは無いでしょうけれど。ツバキも普通の冬には耐えるとは思いますが、厳冬のシーズンがあれば上部が枯れこむ例が散見されます。

個人的には針葉樹のアカエゾマツを勧めたいです。成長はゆっくりで日当たりさえよければひとりでに樹形が整い、クリスマスツリーとしても使えます。コロラドトウヒの白葉品種(ホプシーなど)も悪くないですね。八戸自動車道折爪SAには見事な樹形のホプシーがあります。
落葉広葉樹なら岩手県自生の落葉広葉樹がよりどりみどりですが、庭木にするならカツラかシナノキでしょう。どちらも日当たりが良ければひとりでに樹形が整います。特にシナノキはきれいな円錐形になります。黄葉も美しいですし花の時期には甘い香りがします。カツラは水のほとりが好みですが、乾燥さえしなければ普通に肥沃な土壌であれば育ちます。春の芽出しの美しさと秋の紅葉と落ち葉の香りが素敵です。どちらも大木になります。亜高木ではアズキナシが花も実も楽しめていいですね。ジューンベリーもかなりの6〜7mくらいになりますよ。
ブナは風よけがないとまともに育ちませんのでオープンスペースのシンボルツリーにはお勧めできません。集団で林にするなら周囲に風よけの樹を植えて育てれば話は別ですが。

お考えになっている果樹のほうはフェイジョアも含め、いずれもOKと思いますが、オリーブだけは耐寒性に対する知見はないので確定的なお答えはできません。ネットなどでは-7度という数字を見ますが試してみるしかない、というレベルではないでしょうか。

つくし 【東北】 2015/10/23(金) 16:39:31
ひろしさんご回答ありがとうございます。
岩手のど真ん中です。青森に行くのも宮城に行くのも沿岸に行くのも3時間近くかかります。秋田には高速で1時間30分程。どこに行くにも時間のかかるところです。

やはり針葉樹しかないんでしょうか。
針葉樹があまり好きではないので色々探していたのですが難しそうですね。個人的には枝が垂れて風に揺れるような木がいいなぁと思っていたのですが、気候条件的に厳しいんでしょうか?
敷地面積が160坪近くあり家はその内の3分の1程で、家の前は何もない状態なんです。(今後庭としても使わない部分70坪程は売る可能性もあります)なので大きさや広がりに関しては然程気にしなくてもいいかなと考えておりました。大きければ大きいほど手入れの大変さなんかはあるとは思いますが。父は大きいケヤキをドンと植えたいとは言っています…。

オリーブに関しては調べれば調べるほど色々な意見があるので難しいです本当。

ばんざいうさぎ 【北海道】 2015/10/23(金) 19:58:33
こちらは北海道でも真冬の気温が低く積雪量は極端に少ないと言う北海道オホーツク地方です。厳しさの程度は違うでしょうが、条件としては似ているのでは?と感じます。こちらで平気で育つ物なら、そちらでも大丈夫な物が多いと思いますのでお書きになられている候補や我が家の物など書いておきますね。
フェイジョアは、南米の果物ですが少し耐寒性が強めな方。屋外の地植えで育つ目安は果樹のミカンの木が屋外で育つ地域まで。ミカン栽培の北限は東北地方南部ですが冬には防寒設備が必要とかで、それを考えると岩手だと屋外栽培は厳しいかも・・・。

アーモンドの木はモモの栽培できる地域なら基本栽培可能だそうです。モモならこちらの方でも栽培可能で、実際実が成っているのを見たことが有りますから、岩手でも栽培できるかもしれません。ただ、乾燥に弱いとのことで、植える地域の元々の土質や地下の様子によっては難しかったり、植える場所の広範囲を栽培に向いている土に入れ替える必要があるかもしれません・・・。

ラベンダーは木の根元に植えるには向かない植物です。直射日光が当たる様な日当たりが良く風通しが良くて周りに遮るものが無い場所で、水はけが良い土を好む「低木」ですので、他の植物(特に木同士は避けたい)との地植えでの共存は難しいです。一番心配なのが蒸れる事。梅雨のはっきりした地域だと畝を作ったりと土を盛ってから植えねばなりません。木の下だとこの植え方が出来ませんし湿度も高めになり易く病気に罹り易くなります。
また、植える候補の木が好む土質によってはラベンダーが好む土とは真逆の可能性も・・・。ラベンダーは水はけが良い痩せ地向け植物でpHも少しアルカリ性を好むので(名産地の北海道富良野地方は火山灰が多い土質で、丘陵地帯なので斜面が多い)、シンボルツリーの下に何か植えたいのならラベンダーは候補から外した方が良いかと・・・。

芝生近くなどの拓けた場所や、少し傾斜がある場所など違う所にラベンダーを植えられるのなら、アングスティフォリアと言う原種が元の系統の、イングリッシュとかトゥルーとか、コモンと呼ばれる種類が北国向き。富良野で栽培されている物がこの系統です。日本語で命名されている品種名(‘おかむらさき’など)だと北海道で選抜・作出された昔からの品種なので間違いがありません。フレンチやレースなどの種類が含まれる系統は耐寒性が低めで北国には向きません。
ラベンダーを植えるのに花の香りを重視するのなら、必ず「開花している株の香りを確かめて」買うか、通販で取り寄せるなら「香りが良い特徴の品種名が付いているもの」を注文されると良いです。ラベンダーの品種には花の見た目重視で改良され花の方に香りが全く無い物や、異種交配してある香りが良くない系統の物(ラバンディン系など。市販の商品でラベンダーの香り付き製品のうち香りのよく無い物は、大抵安価なこの種類の香料を使用)があります。以前私が花色の濃さに惹かれ購入し蒔いた某有名種苗会社のラベンダー種子は、育ってみたら花の方には全く香りがありませんでした。葉の香の方は花の香りとは別物・・・。
花の無い時期や、値段や花の見かけだけで買うと後でガッカリする場合がありますので購入時は気を付けて下さい。きちんと香りの良い株を一株買えれば2〜3年後には枝を挿し木して簡単に殖やせますから、まずは花に良い香りが有るかを必ず確認の上ご購入下さいね。

ローズマリーも木ですから他の木との共存は難しく、独立させて一本だけ植えるのが望ましいです。そしてそちらでは屋外での冬越しは出来ないと思われます・・・。霜に弱く、何度か当たれば枯れこむとの事でおそらく雪や冷え込みに遭うのは耐えられません。
以前、こちらから近い街で公営の施設にハーブガーデンが併設された時に沢山植えられたのが、翌春見に行くと全滅していました・・・。どうしても栽培したい場合は地面植えは諦め、今時期から春遅くまでは室内で冬越しさせた方が良いと思います。立ち性の物だと結構大きく育つので育ちすぎる前に挿し木で株更新し、元も株は処分する事にもなると思います。這い性は丈は育ちませんが横に広がったり枝垂れたりと枝が乱れやすいのでマメに剪定を・・・。根が大きくなればこちらの方も株更新するしかないです・・・。

ジューンベリーは北海道でも植栽されているので大丈夫かと思います。でも品種によっては枝張り具合が違うなど他の理由で丈夫さに差があるかもしれませんので購入前に品種を調べ、樹形や耐寒性に強いなどの評判を見て選ぶと良いかもしれません。ただし、実はそれほど美味しい物では無い事と野鳥の食害が結構酷いと言うことは覚えておいてください。

鉢植えで育てていたオリーブは今まで冬の屋外でずっと積雪や寒さに耐えられていたのなら地面植えは充分可能と思います。ただし、これから将来的には晩秋に冬囲いしてあげ寒風から保護する必要は出てくると思います。今までは株が若く枝も細めでしなるので風や雪などにも耐えられたのでしょうが、これからは段々枝も太くなってきて固くなります。強風や、たった一度でも大雪の影響で大きな枝が折れてしまうと以降は木が弱る事も考えられます。
岩手で栽培している事自体がおそらくオリーブにとっては過酷な環境ですし、もし新居が今お住まいの近くでは無いのなら、新居周辺の地形や地下の岩盤の影響からこれまでよりももっとリスクが増す可能性はあります。暖地と違いおそらく育ちの方も遅いでしょうから、自力で行えるうちだけでも枝が頑丈に成り風雪に耐えられるようになるまでは冬囲いなどで寒さと積雪から守ってあげた方が、何もしないのよりは現在よりも生育は良くなるものと思います。ただし「オリーブの冬囲い方法」なる物はおそらく存在しません。お住まいの地で冬は冬囲いを必要とする樹木が有れば、それに施す雪囲い方法を参考に試行錯誤して良い方法を探していくしかないでしょうね・・・。

姫リンゴ・クルミは生育の方だけなら問題は無いでしょう。札幌市の住宅地で菓子クルミ(市販の殻つきクルミと同じもの)が植えられているのを見た事があります。ただ、クルミの場合自らの花粉では受粉しにくいので実が成りにくいので近くで複数本植えないとならないのと、山に生えている野生のオニグルミの木など実物を見ると納得がいくでしょうがクルミの木の樹形は一本づつ生えていると枝がスカスカで横に広がっていくという「余り良くない見た目」の樹形になりますし将来とても大きい木に育ちます。枝の付き方から見ると樹勢を抑えるための枝剪定は基本出来ない(出来ても実が成らない)と思います・・・。そしてクルミは果実の皮にアレロパシー成分が含まれますので果皮を落ちたままにしたり庭に捨てたり埋めると他の植物に影響が出る可能性があり、落ち葉も葉の形状から風に乗って飛びやすく悪天候だと隣近所へも落ちていきます。(我が家でも時期になると少し離れた余所の林からよく飛んできて落ちてます)、毎日落ちてくれば庭の見た目も悪いし拾う手間もまた厄介で、いろいろな面でシンボルツリーには向かない樹種と感じます・・・。

姫リンゴの場合は、ちゃんとした種類名・品種名が解っている接ぎ木苗を購入されて植えるのが望ましいです。
「姫リンゴ」とは植物名そのものと言うよりは、マルス属のうち「実が小さい物の総称」であることが多いですから、実物の種類・品種の「木が育った時の規模」と実の大きさを確認しないで買ってしまうと、実際育って実が成ったら自分がイメージしている物とはかけ離れていたり、よく姫リンゴと呼ばれる‘アルプス乙女’だと「実だけが小さいだけで他の性質はほぼ果樹のリンゴ」(適切な剪定や農薬による病害虫の防除が必要)だったりしますので・・・。
花が綺麗で実の小さい木がお望みなら、コリンゴとかズミ、クラブアップルと呼ばれている物を選ぶと良いです。特にクラブアップル各品種は花や実を観賞する目的で改良され作られているので花が綺麗で実は小さく鈴なりに成りますし木自体も大型には育たず剪定いらず、病害虫にも強いのでこちらを選ぶと良いかと思います。
果樹のリンゴは実の大きさ・味重視で人工的に作られた樹種なので自然界には存在しません。病害虫に弱く人が適切な時期に農薬散布したり肥料を与えたり、枝切りして勢いを抑える事で木が育ち花が咲くので適切な年間管理が必要。減農薬でさえとても大変手のかかる果樹です。なので‘アルプス乙女’やクラブアップルの中の‘姫国光’など果樹のリンゴと交配されている由来の物だと植える場所の条件によっては適切な処置を行わないと将来木が大きくなりすぎたり病害虫が出たり花が咲かない・実が成らない可能性があります・・・。
我が家にも先代が植えた、まだ果樹としては仕立てられていないままのリンゴの木がありますが、素人には適切な剪定が難しく10年以上経つのに花さえ咲いたことがありません・・・。防除しないと毛虫が毎年大量発生します・・・。
入手の関係などで年間管理するのを覚悟でアルプス乙女や姫国光、突然変異由来で横への枝張りが極端に少ない「バレリーナ」系統のリンゴを選ぶ場合は、まずは「必ず接ぎ木苗であるのを確認」し、できれば「接いである台木の種類」の解るものが望ましいです。果樹のリンゴやその血を引く品種は木が高木に育ち易いので、人が管理しやすい様に接ぎ木苗を作る時「矮性台木」と言う、育ちが抑えられる台木に接いであるものがあります。これに接いであって天芽を切ってあれば木はそれほど高くはなりません。それでもシンボルツリーとしては十分な高さに育つと思います。ただし、果樹は作業を適切にしないと花さえ咲かずにいる性質もあるので毎年枝を下に誘引したり剪定を繰り返す必要があり、「バレリーナ」以外は将来樹形が不格好になる可能性があるので、アルプス乙女などを選ぶよりは、果樹としての改良が行われていないので枝の誘引や剪定の必要が無いので樹形が保て丈夫に育ち花が咲いて実の成るクラブアップルの方がおすすめですが・・・。クラブアップルの実は生では食べられませんが、マフィンに刻んで入れたり、クラブアップルジェリーを作るなど加熱すれば十分美味しくいただけます。
花だけに特化するのなら我が家にも植えてあるハナカイドウの木がお勧め。実は成りませんが鮮やかな濃ピンクで、花弁の縁に少しフリルが入った大きな花は満開時とても華やかで目を惹き、昔から日本に有る木にしては珍しく洋風の家の庭にも良く合いますよ。

我が家のシンボルツリー的存在はセイヨウバイカウツギです。品種名は解りませんが白い大き目で半八重の花が咲きます。元々は小さ目な鉢植えで買ったのを、こちらの家に越してきた時庭に植え付けたので天芽は切られて無いので現在幹が複数本仕立てになってますが3メートルくらいあります。1年目の枝が長く伸び、2年目にその枝の節から短枝が育ち花が房状に付いて咲き豪華で香りも良いです(ただし人により好みが別れるみたいです)1年目の枝を放置したままだと年々上に育っていく様ですが(先代が裏庭に植えていた木は5メートルくらいありました)春のまだ芽が出ていない(芽吹きが他の木より遅い)枝の質がまだ柔らかめのうちに花ハサミで伸びた長さの半分ほどに切って今の高さを保っています。おそらく適切な剪定をしていけば枝数がもっと増えてくれるのでしょうが、元々それほど枝が多く生えない木ですしあまり横に広げたくないので、自分なりにいいかげんに切ってます。まだ小さい株の時、枯れたと思い鉢から土ごと引っこ抜き庭の隅に転がして水も与えなかったのが、後でそのまま芽吹いているのを見つけ慌てて植え直したのが育ったり、剪定した枝を土に刺しただけで根が付いたり、水に生けておくだけで根が生えてくるくらい生命力が強くて、あまり手のかからない木です。

あと、北海道で庭のシンボルツリーと言えばライラック(リラ)の木です。花色は白・ピンク・赤紫や覆輪が入るもの、八重咲き品種も有り開花時はそれは見事で、何よりも花の香りがとても素晴らしいです。寒い国の木なので基本は植えっぱなしで大丈夫ですが、ただ、大抵の物が接ぎ木苗木なので台木に古い品種(房や花一輪が小さく貧相)やイボタの木を使う事が多いために、ヒコバエが生えてきたら早いうちに全て切っておかないと、放置しておいて気が付いたらいつの間にか台木の古い品種やイボタの方に入れ替わっていたと言う事があり得ます・・・。

シンボルツリーの根元にはできれば何も植えない方が木にとっては良いです。根元に植物が茂ると木に病害虫を寄せやすいし、木によってはアレロパシー成分の影響で根元にある植物の方が不調を起こします。
アレロパシー成分が無い木で、根元に植物が生えていても平気な木の根基に何か植えたいのなら高さがあまりない、地面近くを這っていく植物(グラウンドカバー植物)を植えると良いです。
例えば這い性のタイムあたりが植え木の下草向きで花が可愛く、葉を触れば良い香りがします。タイムは立ち性の物が一般的なので、購入時には注意。這い性の種類だとクリーピングタイム・ドーンバレータイム・イブキジャコウソウあたり、特に北国なら‘ハイランドクリーム’がお勧めです。これは暑さや蒸れに弱いので関東だと栽培が結構難しいのだそうですが、我が家でも育てましたが寒い所なら簡単に育ちます。気を付ける点は斑が入らない部分が出たらすぐに摘むくらい(放置すると斑なしの方が育ってしまい養分を盗られ斑入り部分が弱り枯れます)葉が細かくて明るい緑に白い覆輪斑入りの見た目は花が無い時期でも綺麗ですし半日陰向き。地面に張り付くように増えていきますが、年数が経てば少し立ち上がります。質が柔らかいので増えすぎても他のタイムとは違って土から取り除きやすいです。

あと、我が家では庭木の下にニオイスミレが「生えて」います。そこに植えたのではなく、自らそこに居ついて増えた物です。ニオイスミレは元々別の場所に植えてあったのですが(植えた場所のは数年で枯れた)、種子をアリが運んで捨てたのが場所の環境を気に入って芽吹き、早春咲いた花の目立つ色が、そばを通った時に目に入ってきてはじめてそこに生えていたのに気が付きました。ランナーと種子両方で殖えるので数年も経てば結構な規模になり、そうやって根元を好んで生えてきたものが3品種ほどあります。夏は葉が大きく育ちますから、花が無くても下草として木の根基の乾燥を防いでくれます。木の影がとても好きな性質で庭木なら根本の東側か南側に生えます。我が家ではお隣との境界である南側の生垣の根元の北側(これも自ら生えてきた)でも凄い規模で生えていて、開花時期はベランダから花の咲き具合が良く解ります。
ニオイスミレの開花はフクジュソウの咲く頃。札幌市で見た野生化した大群生は、早いと3月頃の雪解けからぽつぽつと咲きはじめゴールデンウィーク初めが開花のピークでした。初冬にも少し咲いてくれる品種もあります。いろんな花色があって香りがとても良くて春が来るのを待ちわびる北国の人向きの花。いろんなタイプがあるのですが、花が良く目立ち早く増えて欲しいなら園芸品種の大型に育つ‘プリンセスオブウェールズ’(紫花で華やか)や‘スルフレア’(別名 黄花ニオイスミレ)あたりが向きます。
我が家で一番多く増えているのはスルフレアですが、これには残念ながら遺伝的に香りがありません。でも咲き進むにつれて花色がクリーム色から杏色へと変わっていき、とても見ごたえがありますよ。品種によっては花色が固定化されておらず種子から育てると花色が違う物が咲くことも。群生に紛れていれば見つけ次第抜いて別に育てると良いです。防ぐには開花後の花は全て摘んでください。何品種も栽培していると結構交雑するので(我が家オリジナルが数個体あります)同じ花色のを殖やすのなら閉鎖花の実から採れた種子だけ蒔くか、株分けが確実です。

ニオイスミレを植えるなら和風の庭や植え木の下にはあまり園芸化されていない系統の紫花や白花、薄いピンク色の品種や、案外園芸品種のスルフレアも似合い我が家ではシャクナゲの大木の下に群れて咲きます。洋風の庭や木の下なら花が目立ち華やかなプリンセスオブウェールズや、はっきりした濃い色のピンクや赤花の物が良く合うと思います。

木の根元には植えないのであれば、クリスマスローズも元々北国自生の花なので地面植えなら鉢植えとは違い、ほぼ放置で育てられますよ。大株に成ったら掘り起し株分けして植え替える程度。
普通売られている花色や花の形がいろいろな「ガーデンハイブリット(オリエンタルハイブリット)」ならお好みの物が手軽に楽しめます。開花している株を買うのが一番ですが、苗でも売っています。ただし苗でも品種名無しで手軽な値段で売られている物は大抵実生苗でラベルにある親と同じ花色で咲くとは限りません。運が悪いとハズレの花色が汚く咲く物もあるので注意・・・。でもアタリだと親よりももっと綺麗な花が咲くこともあるので、くじ引き的な物と割り切って買ってみるのが良いです。品種名付きは小苗であってもお値段は良いですが、メリクロン技術で殖やしたものなので確実に綺麗な物が咲いてくれます。
もしご購入になるなら、このガーデンハイブリットの他に「ノイガー種(又はニゲル)」という原種のクリスマスローズも一緒にお買いになると良いですよ。こちらは早咲きで「本物のクリスマスローズ」です。他の物は遅れて咲くので外国ではレンテンローズと呼ばれます。こちらの原種は清楚な白い花が咲き、個体によっては徐々に赤っぽく変化してきます。ノイガー種を手前にして一緒に植えれば、どちらか単独で植えるのよりも長い期間花を楽しめるます。

北国だからこそ元気良く育ち綺麗に咲くと言うのが結構あるので、そういう種類をお庭の植栽に取り入れると良いですよ。北国原産の「早春に咲く小球根類」も良いものです。我が家では小球根の種子がアリに運ばれそちこちから生えて咲きます。クロッカス各品種(早咲き品種が可愛くお勧め)も種子から殖える物があり、特に昔から土地にある品種だと種子がアリに運ばれてとんでもない場所で咲いてたりします。植栽に工夫するなら、北海道の某ガーデン施設の様に芝生内に球根を放り投げてばらまき着地した所に植え付けて花を咲かせるのも様になります。
シラー・シビリカのブルーとアルバや、プシュキニアも植えた場所よりも種子が運ばれていった日当たりのある場所の方が好みの様で良く増えて咲いてくれます。我が家の敷地に元々野生で生えているエゾエンゴサクも似た様な性質で(群生して咲くと水色の絨毯の様に見えます)、これの近縁種にあたる外国産コリダリス各種も関東あたりでは気難しくても北国なら手間なく良く育ってくれ増えてくれるそうですよ。

つくし 2015/10/27(火) 17:20:13
ばんざいうさぎさん
返信が遅くなってしまい申し訳ありませんでした。
そしてたくさんの種類の植栽を教えていただきありがとうございます。
ハーブや実が成る木のゾーン、花木のゾーン、その他緑のみのゾーンと3ゾーンに分けることに決まりました。
そこでその3ゾーンに1本ずつシンボルツリーを植えるという所まで決まりました。

ローズマリーとタイムは今も猫の額ほどの庭に地植えしており、冬はその上に積雪があり勝手に溶けるまで放置なんですが暖かくなると毎年ジャングルのようになるので大丈夫かと思います。
ラベンダーについてはそういう種類があることを知りませんでした。勉強になります。

クルミも姫リンゴも大丈夫のようですが、やはりリンゴは手入れが大変そうですね…。姫リンゴやイチジクは毎年シンプルに煮てヨーグルトやパンに混ぜたり、マフィンに混ぜたりと加工使用することが多いのでもし自宅で出来ればと思っておりましたが難しそうですね。

オリーブはもう少し考えてみます。鉢植えだから今までなんとかなっていたという可能性もありそうなので。

クリスマスローズは地域柄なのか植えているご家庭が多くよく目にするので家は植えなくてもいいかなと思っておりました。普通に市内を車で走っているだけでよく目にする花なんです。

植栽が決まったのはアガパンサス、赤スグリ、時計草、枝がしな垂れる洋風の木を数本。芍薬も大丈夫ということで検討しています。
庭の前にも広い土地があるので(今後はどうするかわかりませんが)そのに2本くらいかなり大きくなる木があってもいいかもしれないとハウスメーカーの植栽担当の方に言われました。(ケヤキや栗、クルミなど)

教えていただいた沢山の花や木は検索して検討してみたいと思います。
聞いたことが無い名前ばかりなので、教えていただき本当に感謝しております。

つくし 【東北】 2015/11/04(水) 15:42:12
[[解決]]
解決済をチェックするのを忘れていました。


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