赤玉土の団粒化について

[園芸相談センター]の過去ログです

ダルイ 【関東】 2015/08/15(土) 21:24:16
赤玉土は排水性と保水性には優れているが崩れやすいという意見を別のスレで頂きました。そこで質問ですが、このように赤玉土ベースの土壌で微塵になってしまった土を団粒化させて再利用する方法はありませんか?買った値段以上のお金を払って廃棄するのは馬鹿らしです。

ばんざいうさぎ 【北海道】 2015/08/16(日) 14:35:33
園芸資材としての再利用の、団粒化できる利用法のを作るには個人で出来る方法はほぼ無いと思われます・・・。再利用するにはあまりに時ときお金がかかりすぎ仕事ではない事にそんなに手間暇はかけられないでしょうし、もし出来たとしても再利用前と同じ目的の使い方はできません・・・。

赤玉土は関東ローム層の赤土の粒状になっている物を篩いでふるって粒が同じ大きさのものを集めたものです。簡単に言ってしまえば火山灰。

赤玉土の粒が崩れた物は、簡単に考えれば火山灰の粒が粉末くらいにまで潰れた物とお考え下さい。これらは個人レベルで行うには再団粒化出来る様な物は作れません。古代から火山灰の層が形成されてきた様に、途方もない年月と考えられないほどの圧力をかけないと以前の様な粒状に再生できません。
例えば、微塵を水簸し他の土など全て取り除いて微塵100パーセントにするまでにさえかなりの手間暇と水道代がかかります。
水簸と言うのはあらかじめ細かく小粒や粉末に砕いておいた土などを大量の水と合わせ良く混ぜてから時間をかけて静かに沈殿させて、不必要な土の層を取り除きながら最初からの作業を繰り返していき、同じ材質の土の同じ粒子の物を沈殿させていくこと。同じことを何度も繰り返し行い得たい種類の土の純度をあげ粒子の大きさをそろえていきます。昔から陶芸で粘土を精製する時に行われてきました。

そうやって栽培土から分けた微塵ほぼ100パーセントを工場にある様な大きな圧力をかけられる圧縮機で圧縮してから崩して篩にかければ見た目には似た様な物が出来るかもしれません。でも自然に形成された物ではなく、完全に同条件で作られた物では無い為に働きの方まで同じ物を作るのは難しいでしょうし、人工的に圧縮されれば当然熱が加わってしまうので、もしかすると成分が変質し出来上がったものには赤玉土と同等の効果は望めないかもしれません。何よりも圧縮機を使う工場を個人で経営しているのでもなければ圧縮自体も無理です・・・。

水簸した微塵に形が維持できる成分(粘りのあるもの)を混ぜて固形化させて焼成すれば硬質赤玉土を作る事は出来ると思います。硬質赤玉土と言うのは赤玉土の粒を火で焼いたものです。でも、この硬質赤玉土は普通の赤玉土とは性質が全く違う物です。簡単に例えれば粘土と、それを焼いた器の様な関係で性質が正反対になってしまい通気性も保水性も低い物となってしまい、もちろん団粒化はせず植えられる植物の種類も限られる資材に成り果ててしまいます・・・。

おそらく微塵の再利用は植物の栽培目的に使う事は無理と思います。園芸以外での再利用法は探せばいくつかありそうですが(例えば陶芸の釉薬の原材料など)、基本的に赤玉土は消耗品なのでいくらもったいながっても無理に使えば植物に悪影響を及ぼす原因にも成り得るので、ご自宅や御知人で広い敷地をお持ちの方に頼み込んで植物を植える目的が当面無い空いた敷地に深めな穴を掘って埋めたり、事情が許せば地面に敷いてしまう(風が強い所での飛散に注意)のが一番てっとり早いでしょうね・・・。

赤玉土の処分に困るなら、植物栽培に赤玉土を使わない栽培法を考えるのが早道と思います。赤玉土を使わない、土の配合を調べて実践してみる等・・・。
北海道では赤玉土がそれほど手軽に手に入らなかったので今でも割と鉢植えであっても赤玉土は使いません。元々使う習慣が無いのです。鉢植えでもどうしても赤玉土を使わないと成らない様な植物を栽培して来なかったというのも原因なのかもしれませんが・・・。
元々自然界では赤玉土の様な物は植物の生育にかかわっていませんでしたし、もし自分で栽培土をブレンドするなら土資材単体それぞれの種類や性質を把握できているなら再生可能な土資材だけ使用での配合率を変えてのブレンドも可能ですし、使用する鉢の材質でも通水性・保水性の調節は可能です。これを機会に栽培土についてご自分で研究されて、ご自宅で栽培するのに最適なブレンドのオリジナル栽培土を研究なさってみてはいかがでしょうか。

ダルイ 2015/08/16(日) 19:05:15
[[解決]]
ばんざいうさぎさん、コメントありがとうございました。

花壇の作り方をネットで検索すると赤玉土、腐葉土、堆肥を混合する方法があり、こちらの掲示板では赤玉土に否定的な方が多く、どちらが正しいのか模索していました。赤玉土も年月がたてばミミズなどの土壌の生物によって分解されるので、問題ないかと思っていました。そもそも団粒化しているという状態がどのような状態なのかが分かりません。とりあえず、納得まではいってませんが、赤玉土ではないベースの土を使って栽培する方法を模索してみます。 ありがとうございました。

ばんざいうさぎ「解決後」 【北海道】 2015/08/16(日) 23:32:09
ネットや本での情報と言うのは大抵が初心者向けとなるので、どんな環境でも経験の浅い人でも確実に栽培ができる赤玉土使用の配合を推奨するところが多いのでしょうね。こちら掲示板で回答されておられる方は園芸経験から赤玉土使用をおやめになられた(又は最初から使わない)方が多いのでしょう。

>団粒化しているという状態がどのような状態なのかが分かりません

これは簡単に言えば有用微生物が作る粘りで土の粒子が集まっている構造の事を言います。土の「団粒構造」とも呼ばれます。
良い働きをしてくれる微生物が快適に住み着くにはまず餌となる有機物(土や堆肥など植物の繊維などが多く含まれる)が必要ですから(その前に微生物が養分を吸収しやすく分解してくれる微細昆虫やミミズの存在も重要なので、それらの生き物が快適に生きられる環境を整えたり餌に成る堆肥や土も必要)、無機物で養分の乏しい火山灰の一種である赤玉土では微生物の餌が存在しないし物理的にも成分的にも住み着きにくいので微塵は団粒構造になれないのです。

ミミズの餌は土に含まれる植物繊維などの有機物なので、赤玉土はミミズが分解してくれるわけではありません。園芸に関係ある種類かどうかは解りませんが微生物が一部を分解し、大抵は植物の
土内の水分などで徐々に崩れていき小さな粒子になって土に混ざって見分けが付かなくなる程度の分解です。

団粒構造や堆肥・微生物の働きについては「土・堆肥・肥料」について一般向けに解り易く書かれている本を読むと手軽にしっかりと覚えられる上に、土単体のそれぞれの性質・働きや使い方も詳しく書かれており基本の配合例も出ていますので、自分で配合する栽培用土の配合率の参考になると思います。大きな図書館にあると思いますので数冊読んでみてはいかがでしょうか。できれば本屋の園芸本コーナーで選んで一番解り易そうなのを一冊選んで購入し常にお手元に置いておくととても役立ちます。
もう大体の土についての基本は出来ていると思い込んでいた私でも、この類の本を読んでみて目からウロコな情報がいくつも載っていて大変役に立ちましたよ。

自分の栽培の環境や事情に適した土を作ると言うのはなかなか大変な事ですが、お勧めの本を読んで基本をおさらいし工夫を加えていくとかなり無駄を省けるようになり健全な植物を育てられるようになります。大変でしょうががんばって下さいね。

ばんざいうさぎ「解決後」 2015/08/16(日) 23:43:30
すみません、文章の一部が無いまま送信してしまいました。
ミミズの餌のくだりの、「植物の・・・」で終わっている部分は、「植物の根が伸び太る時に押されて崩されてしまったり」で、赤玉土の粒が崩れる原因のほとんどが植物の根が張る事がほとんどと思われます。

【北陸】 2015/08/17(月) 17:17:04
解決後ですが。
根も呼吸します。団粒には、水分と空気が程よく含まれて有機物を程よ
く分解する微生物にも酸素を嫌うものと酸素を必要とするものがいま
す。
このため適度に塊となっている状況の土が団粒で分解者としてミミズや
虫などが住み着いていたりします。
もちろん、砂地に植える植物もあり、水耕で育つトマトもあります。(空気をぼこぼこさせるようですが。)しかし長い目で見て植物が自分
で都合のよい隙間を見つけて根を広げることができる団粒は分解度に
よって刻々変わる環境になっている自然のオアシスになっています。
団粒とは、畑の土のようにクワを入れたとき崩れる部分もありながら、
大部分はごっそり動かすことができて、ミミズがいたりして、適度に
フカフカにできる塊である土だと思います。
赤玉が砕けて微塵になったものはこの隙間を埋める赤土の粘土のような
働きをする厄介者です。園芸では手間暇をかけることができるため、根やこのような微塵を選り分けて残りを土として利用します。
赤玉や山砂は栄養、微生物、虫などが限られ最低限の環境が確保されま
す。挿し木や、盆栽などには低栄養、低微生物が好まれるので赤玉が重
宝されるのです。
しかし、微塵は粘土や、セメントのように固い土のもとになるので園芸
では取り除くのです。

カヤ 【関東】 2015/08/17(月) 19:52:09
解決後に申し訳ありません。
鉢物に赤玉を使っていますが、捨てたことはありません。再利用するときはもみがらくん炭や腐葉土を適当に混ぜて、そのまま使います。殺菌もしません。今まで問題はありませんでした。
粒は確かに崩れては来ますが、水持ちがよくなるので小さなプランターや水切れを嫌うものにはむしろ向いているように思います。
赤玉は菊や盆栽のような、極端に水はけをよくして育てるもの向けのように思うので、普通の植物には物理性を改善する資材を混ぜてさえやれば崩れたくらいがちょうどよいとさえ思います。
私見ですが、土もどこかの山を削って製品になっていると思えば後先のことを考えて慎重に消費するべきです。

カヤ 【関東】 2015/08/17(月) 19:54:56
あ、もちろん新品のような粒に戻るわけじゃありませんが、水はけは確保されているので団粒化はしていると思います。感触も、市販の培養土のような感じです。

ダルイ 2015/08/17(月) 20:17:20
[[解決]]
ばんざいうさぎさん、久さん、カヤさん
ご意見ありがとうございました。やはり賛否両論です。カヤさんのように私も再利用派ですが、粒子違う資材などを投入すれば問題ないように思っています。微塵になるのは赤玉土に限った事ではないからです。微塵だけでは当然水はけが悪く生育不良を起こしますが、たまにに篩にかけて微塵は取り除き、土壌化良材を入れながら理想の土壌を目指していきたいと思います。ありがとうございました。

解決済ですが 2015/08/17(月) 22:15:27
赤玉の微塵化が団粒ではないと誤解されているようですね。

私の先生は赤玉土だけでは鉢植えでは水はけが良すぎるので、足で踏んで微塵化して使いなさいと言われていました。有名なI先生です。

赤玉が微塵化しても腐葉土や馬糞堆肥、米糠、新品の赤玉土などを層状に追加していると微生物の働きで団粒した用土になっています。良く言われるフカフカの土というものです。
このような赤玉土の残差と新しい赤玉土を等量程度に混ぜる方が結果的には良い用土かと思います。

解決済ですが 2015/08/17(月) 22:18:25
基本ですが、赤玉土の粒があることが用土の団粒化とは全く違うことですので誤解されないように。


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