神棚用の本榊の鉢植え

[園芸相談センター]の過去ログです

無知な人 【関東】 2013/11/12(火) 15:24:19
スーパで購入した神棚用の本榊(大小束になって300円のモノ)になんですが、

・一昨年末に購入して半年で根は生えてきました。
・同じように昨年末に購入して半年で根が生えてきました。

現在
一昨年の榊は、キッチンの神棚に
昨年の榊は、リビングの神棚に
それぞれ飾ってます。

毎日、水道水で水交換してるだけで、肥料、延命剤などは一切使用してません。

今年も年末が近づき、新規に購入するつもりです。
そーなると一昨年の本榊をどうにかしないとなりません。
そこで鉢に植えて育てばと思いました。

園芸は全くの無知です。
どのような方法で、どのようにすればいいでしょうか?

ばんざいうさぎ 【北海道】 2013/11/14(木) 12:29:00
長文になりますが、がんばって読んでみて下さい・・・。
新しいサカキを買うと古いサカキは用済みになる。根が出ているので植えて育ててみたいと言う事ですね?

ちょっとご質問なさる時期が悪かったですね。本来の植える時期からすると今すぐだと遅くて時期外れなので、土に植えても根が定着してくれるかどうかは解りません・・・。まぁ、丈夫な樹種なので今時期なら成功できるかな?くらいでしょうか。
もし「ダメでもともと」とお考えに成るなら今時期に植えても良いですが成功率の高い時期に植えたいとお考えになるなら、花瓶などの容器に移し替えて窓辺にでも置いて来春まで土に植えるのは待つ事になりますが、水の中に生えた根が多く成ってしまうと来春植えた後の根の土への馴染みは良くないかもしれません・・・。植物の水の中で伸びる根と土の中で伸びる根は少し性質が違うので、馴染みが難しい事があるんです。最適なのは根が出て来てすぐくらいか秋にすぐに土に植えてしまうのが良かったですが、神棚だと何時まで飾っておくとか決まっているのでしょうね・・・。(ちなみにこちらはサカキ自体がほとんど手に入らないので常時飾るという習慣がなく、結婚式以外の玉串にはイチイの枝を使います)

今時期からだと植え替えた後の鉢は室内で管理し、根が土に馴染んで生き残れば来年の春以降は屋外での管理となると思います。鉢内の根の回りが良ければ秋に少し大きめな鉢に植え替え、冬は簡単な冬囲いをして屋外で越冬させるという感じでしょうか(こちらと冬の状況が違うのでよくは解りません)。ただ鉢が大きくないうちは雨の当たる場所でも土の乾き具合には注意した方が良いです。

植え替えするなら、まず準備するのは直径15センチくらいの素焼き鉢を購入。高さもある良く見かける形の物で他素材の鉢は管理が難しくなる。根の伸びが少ないなら枝の大きさから比べて小さめかなと感じるくらいで良い。大きい枝だと一本植え、小さい枝は3本くらいで次の植え替え時に分けて一本植えにします。すでにかなりいっぱい根が出ているならもう少し大きい鉢に。それと鉢底石(白っぽい軽石の様な物で中粒くらいの物が良い。小袋でも売っています)、土は赤玉土の混じっている混合土(培養土とか鉢花の土で赤玉土が混じっていない物なら赤玉土中粒くらいの小袋も一緒に買い3割くらい混ぜる)くらいが良いでしょうか。とりあえずの植えこむ土なので最適な土とは言えないかもしれませんが水やりさえ気を付ければ不調には成らないと思います。あとは鉢の底より少し大きめの鉢底皿、できれば鉢底穴に当てるプラスチックの鉢底穴ネット(穴に合わせた大きさの四角なのと、好みの大きさに切るシート状の物がある)も買い、植えた枝を支える為の支柱か棒、根の馴染みを良くするメネデール(小瓶のもの)もあると良いと感じます。
もし赤玉土の混ざっていない土なら、赤玉土は篩(使い古しの目が粗めの台所ザルでも可)にかけて微塵はよく取り除いてから土に混ぜて下さい。取り除かないと水はけが悪くなります。

鉢の中の底穴の上に、穴が覆えるくらいの大きさの鉢底穴ネットを置き、鉢底石を4〜5センチ位の厚さに敷きます。その上に土をまた4センチくらい入れたらサカキの枝の根を、なるべく広げて(根が絡んでいるなら切らない様に少しほぐす程度)枝部分は中央にすえて置きます。次に枝を手で持って浮かせ気味のまま土を入れていきます。出来れば割りばしで時々土を根の方に入れるように刺しながら入れていき時々手で土を軽く押しながら入れていきます(ぎゅうぎゅうには詰めない事)。鉢の縁の2〜3センチ位まで入れば(ウォータースペース)、表面を軽く手で締めます。枝の根が出ていた部分の付け根が土に少し埋まっている程度なら、水をたっぷりと流します。バケツの上などで底穴からたっぷり水が出てくるまで与えると上の土が減ってくると思います。減り具合によっては新たに土を足し、枝の周りは土でしっかり押さえます。支柱は枝の根元近くに鉢の深さくらい刺せるだけ深く刺し、枝と支柱を2〜3か所くらい紐で軽く縛って根元がグラグラしない様にします。
最後にメネデールを規定に書かれた比率で水で薄め、土にまんべんなく底穴から流れるまで与え、だいたい出終わったら鉢底皿に置いて終了。何度か水やり後に土が減れば、根の周囲に土が移動し土内の隙間が無くなったと言う事ですから、ウオータースペースが確保できる程度上から土を足しておきます。

室内ではなるべく明るめの窓辺などに置いて下さい。葉が傷まない様に乾燥気味の所は避け霧吹きで時々葉水を与える(日光が強いと葉にシミができるので注意)。水やりは土表面が乾いてから数日後の鉢が軽く感じ始めた頃に鉢底皿に出てくるくらいたっぷり水を与え、少ししたら必ず皿に溜まった水は捨てておきます(割り箸を土に深めに刺しておき、時々抜いて中の湿り具合で判断しても良い)。根がすっかり馴染むまでは時々水やり代わりに規定より薄くしたメネデールを与えても良いですが、肥料は混合土で堆肥や肥料などあらかじめ混ぜてある物なら冬の間はほとんど与えなくて良いと思います。混ぜて無ければ液肥を規定より薄くして水やりの4回のうちの1回くらいの頻度で与えて下さい。
根ぐされさせない様に水の与えすぎには注意。土からコバエが湧いたり土表面にカビが生えてきたりすれば水管理が悪い事が考えられ、木の様子も弱ってきます。植物は室内での鉢栽培だと水やりと言うのがとても難しく慣れて見極めが出来るにはかなりの年月が必要です。

この方法で無事冬を越せれば、春の八重桜の咲く頃から徐々に外気に慣らしていって屋外栽培に切り替えると良いです。お庭が広くて樹木を植えられるなら地面に植えてしまっても(ただしばらくは木の高さに合わせた丈夫な支柱は必要)。

だいたいはこんなところでしょうか・・・。土の配合や植え替え方は人それぞれなので他の人の方法の方が良いかもしれません。できれば図書館で園芸作業の基礎が書かれている本を数冊読み、解り易いのを一冊借りてそれにしたがって植えたり育てるのが良いです。花と樹木では違う所もありますが、大体の手順は同じですので・・・。その後は同じ本か別の解り易い本を、無ければ注文したりで本屋から購入して手元に置き参考にされると良いです。

うまく大きく育ってくれば剪定時期に都合の良い高さより少し低めの時に一番上の枝を切れば、横枝が増えて茂っていきますが上にはあまり伸びなくなります(摘芯)。樹木なので摘芯や剪定などの手入れを怠ると将来は結構大きく育ちます。木の場合鉢の植え替え作業も大変に成りますので、もし将来地面植えが出来ないなら数年は屋外で栽培した後に、まだ持ち運びが出来るうち誰かお庭に直接植えられる方にお譲りするなどした方が良いですね。
お庭に植えられるなら年数が経てばサカキは買わずにその木から採れますね。枝を玉串として綺麗に組むのはちょっとコツが要りますが大きい枝の上に、徐々に長さの短めの枝を使って葉で隙間を隠す様に重ねていくと良いですよ。

初心者には失敗が付きものですので気負わずやってみて下さい。私も最初は成功なんてほんのときたまでした。失敗しても成功しても興味が湧いてくれば、何度も行っているうちにいろんなことが少しづつうまく行えるようになりますよ。


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