畑の土壌改良

[園芸相談センター]の過去ログです

さんちゃん 2013/06/06(木) 19:47:45
亡くなった祖父の畑についての質問です
よその畑に比較して土が非常に粉っぽいのです、大雨が降ると乾いた後はひび割れてコンクリートみたいになります、種まきして水を与えれば乾けば表面がコチコチで、次回の雨で芽が出るような感覚です、5アールくらいありますが方法ありますか?数年前に若干の籾殻鍬混みましたが効果がみえません。

ばんざいうさぎ 【北海道】 2013/06/06(木) 23:02:40
畑がある県名は必ずお書き下さいね。投稿欄・返信欄の名前記入欄の横の居住地欄から選べます。書かない事にはどんな土なのかも予想が付きませんので・・・。

土の粒が細かすぎという事ですが団粒構造にならない土質なのかもしれません。地形的な特徴は如何ですか?川に近い(大昔は川だった場所とか)、山際の流れのそばとか山のすぐそば(粘土系の土が多い)、山の麓や、 下流の巨大な扇状地にある土地など。
他に、大昔火山が噴火した時に火山灰が降り積もった土地柄などの情報は回答側へのヒントに成り易いです。

よその畑はおそらくすでに客土や毎年資材を加えたりでマメに土管理が出来ているのでしょう。もしお祖父さんが農家の方で無い場合は、有機肥料よりも手軽に使える化成肥料を多く使った為に土が痩せてしまった可能性もあります・・・。

まずは腐植物(植物の繊維質)の含まれるできれば有機物たっぷりな肥えた土を大量に客土する事が必要と思います。今ある土だけの中に有機物資材を混ぜる程度ではなかなか改善されないでしょう。

まずは肥えた土が無理なら、余所の保水性と保肥性が比較的良いめの土を大量に入れて混ぜ、それから2〜3割の有機物資材を追加して混ぜるのが良いです。それで肥えた土に近い状態に出来ます。

もしかすると粘土質の土が水に溶け流れた場所の一番上に積もる微粉状の粒子ではと感じるのですが。
私の趣味は陶芸でいろいろな粘土を使うのですが、地元の山野から採取してきた粘土土を水簸(ふるいにかけた細かい粒を水に溶かし混ぜてから沈殿させること)すると一番細かい粒子が一番上に溜まります。水分をそっと捨て入れ物ごと乾燥させた後に、その上の細かい粒子だけを選んで削り取り、少量の水で練ってしばらく寝かせ陶芸用の粘土を作るのですが、ひび割れた土の表面部分はそういう物に近いのではと感じます。
もしそうなら、新しい土を入れる前にひび割れる表面はできれば取り除いてしまって下さい。ひび割れる部分が薄いなら細かくして混ぜられれば取り除く必要も無いでしょうが、書かれていないのでこちらにはどのくらいの厚さで割れているかが解りませんので・・・。

有機物資材で比較的早く分解するのは堆肥なのですが、早く改良したいと一度に大量に入れてしまえば養分が多く含まれすぎで作物が正常に育たない事も多いです。
できれば完熟腐葉土を大量に入れて(完熟ならかなり土に近くなっている)何カ月かは時々耕しながら完全に馴染むのを待つか、稲わら堆肥か馬糞堆肥を2割くらいの量で混ぜる事くらいでしょうか・・・。堆肥と名が付いても牛フン堆肥を土壌改良に使われる方もいますが不都合も多く私はお勧めできません。

あとは毎年最後の収穫を終えた後に追加の腐葉土や堆肥等を混ぜて数カ月寝かせておくと3年くらいから見違えるくらい改善してくると思うのですが、5年ほどかかる事もあるかもしれません。
今の土にただ腐葉土や堆肥を入れるだけでは、徐々にゆっくりでしか改善できず、目に見えて変わっていくのには客土した場合の何培も余計にかかると思われます・・・。

マサ土や火山灰だと特に多く余所の保水性・保肥性に優れる土を混ぜなければなりません。
畑の土を団粒構造にしてくれるのは植物繊維を餌に殖えていく有用なバクテリアや微細昆虫です。特にバクテリアの粘りには細かい粒子を集めてくれる働きがあり、ほど良い大きさの粒を作り上げてくれるのです(粘土をロクロなどで食器の形に作れるのも同じ原理。微細粒子を水で練った直後はボソボソ千切れるのが、しばらく寝かせると粘りが強くなる)。
今の土はこの粘りの元のバクテリアがほとんどいない、餌(有機物)自体も少ないのだと感じます。モミガラは固すぎて保水性も悪くバクテリアの餌に成りにくい上にケイ素(ガラスの元。ちなみにモミガラや藁を焼いた灰を陶器の釉薬原料に使います)が多いので、混ぜれば混ぜるだけ土が固くなっていきます。今の土を掘るとミミズが出てきますか?土の健康さの目安になります。多いと良いのですが、本州だと多ければモグラ害につながりやすいそうです。

とにかくある程度分解している植物繊維を毎年沢山加え(雑草の種子の無い時期に刈り取ったり抜いて干した物や、落ち葉などを積み上げて数カ月置いたものでも良いです)バクテリア類や微細昆虫が豊富に含まれる堆肥を入れると、数カ月で植物繊維が良い土に変わります。
ボカシを作ったり生ゴミコンポスト堆肥にEM菌入りの堆肥化促進剤を加えて堆肥を作るのも、野菜ゴミを捨てずに再利用出来て安価に良質の堆肥が安定して得られるので良いものです。ミミズのフンが良い土を作ってくれるのでミミズのフンで出来た資材を入れると早く団粒構造に成り易いです。

私の経験ですが、土の表面が固まらない川砂状の土質で狭い範囲なら植物繊維がたっぷりの良質なバーク堆肥(樹皮主体を堆肥化した物)を2割、3年間くらい混ぜ続けるととても良い土になります。
でも、バーク堆肥は使う樹種や混合率に基準が無く効き目は製品によってばらつきがあり、高価なので広めの畑だと使うのは無理かもしれません。
当地は林業が盛んで針葉樹の樹皮が主体で充分熟成させてあるバーク堆肥が入手できたので凄く効き目が良く、最初は鉄分が多く錆色の川砂で何を植えても枯れる様なとんでもなく悪い土だったのが、植えた物が丈夫に大きく育ち、掘れば丸々と太ったミミズがピチピチ跳ねて出てくるほどの良質な土に変わりました。

まずは土の質による作用や、土の混ぜ方の比率、堆肥の働きや、野菜を作る時の肥料の使い分け方を覚える為に、本屋の園芸本コーナーで「土作り・堆肥・肥料」について一緒に書かれている本を数冊立ち読みし、解りやすそうなものを一冊ご購入の上、手元に置いて読んでいってみて下さい。この本を読むと、いろいろな質の土の性質や改善の仕方、混ぜる比率や良い状態での持続法が理解できます。

土が改善するまでの間は、今の土だと育ちが悪いのならなるべく直蒔きの物は避けて苗で植える物を選び(できれば自分で別の場所で苗床を作り、ポットに移植して育苗する)、これからの季節はできれば様子を見ながらの水やり(雨だけでは不足)、マルチの利用(土が乾燥しづらい様に保つ)などの作業が必要と思います。
うまくいけば3年後くらいから直蒔きもできマルチせずとも野菜が育つ土に変わってくれると思いますよ。

さんちゃん 【東北】 2013/06/07(金) 20:38:45
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早速のご回答有り難うございました、岩手県盛岡市です、場所的には大昔は雫石川の河畔であり今でも埋蔵文化財の指定箇所です、表面的な色は真っ黒ですが50cm位のしたは真っ黄色の粘土質です、言われるように祖父が元気な頃は堆肥を作って使っていましたが、ミミズにはお目にかかりません、年のせいもあって化成肥料に頼っていた様子、私もサラシーマンからリタイヤして農業に挑戦しています、勉強になりました、指摘された事に心当たりが一杯ありますので対応を考えます、お世話様でした。
ひび割れの深さは20〜30mm、但し畑のへこんだ所がぱっくり割れます、最近ほかの畑を拝見して「何かが違う」の疑問がありましてご相談いたしました、今少し指導せれた事を今少し勉強致します、有り難うございます。


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