寒冷地向きの生垣を教えてください

[園芸相談センター]の過去ログです

園芸初心者 【甲信越】 2013/06/04(火) 07:25:36
新潟県の例年1.5mくらい積雪がある地域に住んでいます。
現在、北側には父が40年以上前に植えたカイヅカイブキ、
東側には私が8年前に植えたオウゴンシノブヒバ(日光ヒバ)の生垣で囲まれています。
双方1.5mくらいの高さで刈り込みをしています。
今度、南側の隣家との境にも何か植えて1.5mの生垣にしようと思っています。

日当たりは南側ですが隣家の影となるためよくありません。
生垣が枯れたときのストック用として日光ヒバとカイヅカイブキを一部植えてみたのですが、
双方成長はよくありませんでした。半日陰より日当たりは悪いと思います。

ただし前述のように積雪が毎年1.5mくらいあるため雪害にも強い生垣が希望です。
雪害とは樹木の枝に雪が積もり重さで折れることです。
落葉樹は冬季に葉がないためめったになりませんが常緑樹は冬季も葉が茂っているため
そこに雪が溜まり重さによって折れることがあります。
我が家の庭木の常緑樹にはツバキやモッコクなどあり、
毎年雪囲いを行うのですがそれでも折れることがあります。
雪囲いのしない生垣のカイヅカイブキは比較的強いようであまり折れませんが日光ヒバは割とすぐ折れます。
それでも日光ヒバは萌芽力が強いおかげで折れてハゲてもその部分がすぐ埋まる感じです。

こんな場所&状況で植えるのに最適なお勧め生垣を教えてください。
希望としては
・雪害にも強い(枝がしなる、枝が丈夫で折れにくいなど)
・萌芽力が強い(雪害によって万一枝が折れても復活する)
・日陰でも育つ(前述のように日当たりは半日陰未満です)

参考までに家は純和風で近所に生垣がある家はあまりありません。
積雪があることからなのかブロック塀にしている家がほとんどです。
一部生垣をされている家があり調べてみるとレッドロビン(ベニカナメモチ?)、スギ、キンメツゲでした。
個人的に調べてこれがいいのかな?と思ったのはマサキ、カシ、サザンカです。
レッドロビンはちょっと派手かなという印象です。
よろしくお願いします。

ばんざいうさぎ 【北海道】 2013/06/04(火) 16:36:16
イチイは如何でしょうか。北海道全域で生垣と言えばイチイの枝を刈り込んである物が一般的です。
どの方角でも基本的に植えられ、剪定さえ定期的に行っていれば(壁状に仕立てるなど)積雪にも強いです。
イチイは雌雄異株で生垣にするなら雄株の方が葉が密に茂りますが、雌株だと食用出来る赤い実が成ります。でもその分養分がとられ葉の茂りが薄くなりがちです。

イチイには変種にキャラボク(実が黄色い物もあり)がありますが、背丈ほどの生垣を御希望ならキャラボクは向いて無いと思われます。イチイ苗木を植えるならてっぺんの生長点を切り詰めていない物を選ぶと良いです。好みの高さ近くに育ってから生長点を止め、横枝を張らせ適宜刈るのを繰り返して密に仕立てます。
挿し木で殖やした苗なら雄木を選ぶのは簡単ですが、種子から育てた実生苗の場合は植えてしばらくしないと雌雄の区別が付きにくいので、購入時は挿し木苗の雄木で天芽を切っていない物を選ぶようにすると良いかと思います。

あと、イボタノキの生垣もよく見かけます。やはり剪定は適期に行った方が積雪の被害を受けにくいです。割に密に茂りますし白い小さな穂咲きの花が付き、小さな実が付くとよく野鳥が訪れます。

あと、山形だとウコギの木を生垣にし、若葉を食します。北海道では野生の物から採って食べるのですが、山形の生垣は藩が奨励した名残とか。味はまあまあで、昔健康ブームで話題になったとても健康に良い植物です。確か背丈ほどの高さに植えられていたはずで、食用に若葉(梢?)を積む為あまり幅が広がらない様ですよ。

ムクゲの生垣もよく見かけます。これも耐寒性などは強いですが元々高く伸びる勢いのとても強い木を剪定で低く抑えて植えているところがほとんどで、定期的な剪定が必要。生垣用なら苗のうちから生長点を詰めて根元近くから複数の脇枝が出ている物が良い様です。

園芸初心者 【甲信越】 2013/06/05(水) 03:50:50
ばんざいうさぎさんありがとうございます

イチイに関してですが私の地方ではオッコと呼ばれる木があって、
庭木として普通によく見られ、古い家には必ず1本はあるといってもいいほどあります。
一般にはキャラボクと呼ばれていますが、1つ違うことがあるんですよね。
このオッコは2種あって、立ちオッコと寝オッコがあり、
立ちオッコは樹高2mくらいまで成長するタイプで玉散らしなど仕立てられています。
もう一方の寝オッコは低木で地表を這うように成長するだけです。
この地表を這うタイプの寝オッコ(キャラボク)に関しての記述を見たことがありません。
私の家は古い家で立ちオッコが昔から3本あり、ともに樹高は1.5〜2mほどです。
寝オッコも1本ありますが樹高はせいぜい40cmほどでしょうか、
タタミ2畳分くらいに這って広がっています。

生垣に関してはイチイを考慮に入れたいと思いちょっと調べたところ
値段の高さに戸惑いました。すいません。

ばんざいうさぎ 2013/06/05(水) 11:55:03
そうですか〜。あくまでも提案ですからお気になさらずに。

面白いものでおそらく語源が共通しているのでしょう北海道ではイチイの事を一般にオンコと呼びますよ(北海道弁は関東以北由来の言葉も多い)。東北でも青森や岩手などでオッコと呼ぶ所があるそうで、きっと古い言葉が伝わっていくうちに変化していったのでしょうね。

もしかすると地域的な積雪などの条件から高さや性質などに変異が出ている物かもしれません。とにかく針葉樹は枝変わりなど変異が多い樹木なので這いオッコの様な性質や、立ちオッコと呼ばれる地方型と呼べるものが多いのかと思います。葉の付き方がキャラボクと同じなら這いオッコ・立ちオッコもイチイの変異由来のキャラボクの更に変異型とも考えられますが、立ちオッコの葉の付き方によってはイチイその物か、性質の一部が先祖がえりしてイチイに近く成った物かもしれません。
こういう変異は針葉樹だと枝変わりを挿し木で育て増殖し何か良い特性(観賞価値があるなど)があれば品種として独立出来ますが、稀に実生から出る事もあります。

北海道のイチイは全くの野生由来のものなので(山に普通に生えている)これも地方型なのかもしれませんがかなり大型に育ちます。我家の庭木3本でも4〜5メートルはあります。元々は山奥の自生由来で先代が平地に移した物。原生林の残る峠や、昔のお金持ちのお庭だと100年以上たった巨木が存在感たっぷりに立っています。

イチイ類は挿し木は容易とは言え育ちが遅いので、数年内に生垣に仕立て上げられる程度の大きさの苗木だとお値段高めなのでしょうね。
私の亡父なぞは山菜採りの時にイチイの芽生えを拾ってきては鉢植えで育てるのが趣味だったので(ある程度育つと農家である父の実家の敷地に植えさせてもらっていた)家を建てた時には道路沿い7メートルほどの幅にそのイチイの若木を植えて自分で剪定し生垣を作り上げました。(転勤族だったので定年時に家を建て定住するのを見越して育てていたのかも)もし十年・二十年後に使うなら挿し木や実生苗を自分で育てるのも良いですが、今回は事情が違いますものね・・・。

イチイ苗木の販売をお調べになったところはご地元の販売業者ですか?ネット等で相場をお調べになったなどでしたら、「立ちオッコの苗木」としてご地元近辺で探してみてはいかがでしょうか。特に木の雌雄に拘らないのなら、挿し木苗木よりも実生苗木(販売していればの話ですが)の方が少しお安く購入出来るかも。あと、20本くらい以上まとめての購入なら値引き交渉もできるかもしれません。
この辺の田舎だとうちの父の様に芽生えを拾って育ててとりあえず使い道が出来るまで植えとくと言う人が多いので、苗木業者じゃなくても知り合いに声をかけるとまとめて安価で譲ってくれる人も多く、現にお隣のお宅でも先代が植えておいた若木をまとめて引き取ってくれるとこを探していると言ってました。もう近場でしか移植できない大きさですが、昔と違って生垣を作る所も少なくなり、特に欲しがる人もいないんでしょうね。

北海道だと昔植林に外国の樹木を使うのを推奨したとかで外国種の庭木(特にコニファー類が多い)も多く、一部は背の高い生垣にも利用できるようです。前述のイボタノキも、もしかするとセイヨウイボタノキなのかもしれません。こちらでは生産が多いのでお値段も手ごろで、丈夫で生長の早い物が多いですが、本州ではあまり販売されていないかもしれないですね。

立ちオッコが納得できるお値段で入手出来るのが一番でしょうが、他の方からも新たな候補を提案していただけるかもしれませんよ。
もしご地元で手ごろなお値段で入手出来れば外国種も候補に入れておくと良いかと思いますよ。


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