デンドロビウムの系統
ろぼ
【近畿】
2012/11/02(金) 18:26:40
品種不明のデンドロについてご教示ください。
昨年5月、デンドロビウムの高芽を2本植えました。
親株は5年ほど前に母が叔母から貰った物らしく、その時にセッコクだと聞かされていたそうです。
そのまま母が管理していた親株は今年7月に初めて花をつけましたが、残念なことにその後枯れてしまいました。
(根腐れがひどく、助かりませんでした)
幸い私の管理していた高芽が育ち、花芽を持ちましたので一株を返そうと思いますが、一つ疑問があります。
ネットや本で調べたどの系統とも合わない気がするのです。
我が家の二株はどちらもほぼ同じ状態で
昨年植えた高芽から各々3本づつの新芽が育ちました
新旧バルブ共長さ20センチ、太さ1センチ程度、12〜14節あります
旧バルブ(去年植えた高芽本体)が今年葉を落とし、上の4節に花芽をつけたのを月曜日に見つけました
親株に付いた花は直径4〜5センチ程で花びらが白のフリル状、喉部はほんのりと緑でした。
セッコク系は新バルブに花が咲くし、ノビル系にしてはかなり細いです。
咲き方はフォーミディブル系に似てるような気がしますが、それにしては小ぶりすぎるような・・・。
皆様はこれはどの系統のデンドロだと思われるでしょうか?
どの系統だったにしても管理はそれほど変わらないのでしょうが
(実際、セッコクのつもりで1年以上育てて問題は無いようなので)
どうせならその子達に合った管理がしてやりたいと思いますのでよろしくお願いします。
ひろし@小南部
2012/11/02(金) 20:54:31
画像掲示板に出していただいたほうが良いかとはおもいますが、
花型がフォーミディブルに似ていてセッコクとあまり変らない株姿、喉が緑といえばDendrobium Angel Baby 'Green Eye'を思い浮かべます。
デンドロビウム・グリーンアイで画像検索してみてください。
ろぼ
【近畿】
2012/11/02(金) 22:30:43
ひろし@小南部さま、ご回答ありがとうございます。
画像掲示板への書き込みも考えたのですが、肝心の花の写真が今は無いのでこちらに質問しました。すみません。
“デンドロビウム・グリーンアイ”検索しました。
確かに、私の記憶のものに近い姿形です。良く似ています。
そちらのサイトではこれはノビル系となっておりました。
また過去ログでこの種に関するひろし様のご回答も読ませていただきました。
その中で『低温に強い』と書かれていたのですが、この時期我が家ではまだ管理場所の最低気温が18度以上あり、
一緒に育てている“スプリングポエジー・エトワール”は現在もバルブを太らせつつある状態です。
もしこれが“グリーンアイ”であるとしたら、花芽にとってこの温度は良くないのでしょうか?
栽培本にはノビル系の方がセッコク系より管理温度は高めとありますが、ある程度の低温で花芽が固定するともあるので悩みます。
追加質問で申し訳ないのですが、再度ご教示いただければ幸いです。
P.S. 別サイトでの胡蝶蘭に関するご教示ありがとうございました。
あの胡蝶蘭は2本の花芽をぐんぐん伸ばし、元気そうてす。
今年は教科書通りに行かない花が多く苦戦しております。
ひろし@小南部
2012/11/03(土) 21:07:20
今年の暑さは格別でしたからね。いろいろな季節ものが例年通りにはいってないようです。
'グリーンアイ'だとすれば、いつぞや交配系を全部辿ってみたことがあるのですが、比率的にはセッコクが40%+、ノビルが約30%、その他ヘテロカルパム、フィンドレイアナムなどが30%弱だったように記憶しています。けれども、個体に現れている形質はむしろセッコクとノビルが50%づつのカシオープよりむしろセッコクに近い姿かたちをしているように私にも思えたものです。
管理は姿形で判断して宜しいのではないかとも思うのですが、交配が重ねられている分、人に馴化しているのではないかと踏んでいます。グリーンアイではないのですが私もグリーンアイに似たような姿かたちの交配種を長年(手に入れたときからラベルは無しでした)栽培しているのですが、2回の交配しか為されていないスノーフレーク(カシオープXノビル=セッコク25%ノビル75%)よりはるかに咲かせやすいのです。つまり花芽をつける条件が厳しくないというか緩いのです。あまり低温に当てなくても茎が成熟すれば花芽をつける、山本デンドロビューム園さん作出の4倍体品種群ほどではないですがよく咲いてくれます。スノーフレーク'レッドスター'は相当の低温(5度以下で霜にあたらない程度)に2週間以上あててやならないと花芽を付けてくれません。そのくせ夏にやませが吹いたりすると秋に花芽をつけなかったものにちらりほらりと花芽がつくので低温のほかに湿度も必要なのだろうと考えています。スノーフレークはそんな調子ですが、セッコク似のミニは気遣い不要で茎がきちんと成熟してさえくれればよいので楽なものです。何度も何度も交配され多種の遺伝情報を秘めたグリーンアイも同じようかも知れないと思います。
交配育種されるたびに人手により人工環境での選抜が繰返され、その中の優良個体がまた交配され育種が繰返され人工環境での選抜が繰り替えされますから、交配のたびに育てるのが楽なものになって行く傾向はあると思います。その反対の極にあるのが山採り原種でむずかしいものだと聞き及んでいます。
でもやはり花芽分化の刺激を与える意味で明け方最低気温12度くらいの低温にあててやるのが良いのでは?なんて思います。普通の胡蝶蘭もそれくらいなら、湿らせすぎていなければなんの問題も無いですよ。
ろぼ
【近畿】
2012/11/05(月) 08:24:59
[[解決]]
ひろし@小南部様、とても詳しく分かりやすいご説明ありがとうございます。
なるほど、こちらは交配の結果として原種系のものよりかなり日本で育てやすくなっている、という事ですね。
母が一度枯らしているのでちょっと神経質になっていました。
置き場は無加温ですので徐々に低温にはなっていますが、朝の早い時間にでも外に出して少し鍛えてみます。
ひろし様のとても熱心にご研究されているご様子に対し、浅学の自身には毎度恥じ入るばかりです。
今後もこちらに相談差し上げる事があるかと思います。
その際はよろしくお付き合いくださいませ。
本当にありがとうございました。解決とさせていただきます。
園芸相談掲示板@園芸相談センター