庭植え前のポット植えの用土について
さむ
【中国】
2010/09/29(水) 21:16:01
種まきから双葉が数枚展開するまでは、セルトレーに種まき用土を入れて
発芽させる予定なのですが、次にそれを3号ポットにポット上げして
育苗し、最終的に庭に地植えにする場合、苗の数が大量にあるので
なるべくポット用の土にお金がかからない方法を模索しています。
例えば、庭土をふるいにかけて微塵を抜いたものを電子レンジに
かけて殺菌したものと腐葉土を混ぜて使おうかと思っているのですが
問題ないでしょうか。庭土:腐葉土=1:1ぐらいでもいいですか?
もしくは何か他にいい方法があれば教えてください。
もちろん、最終的に鉢植えにする為のポット用土には通常通りの
赤玉と腐葉土の配合土を用いる予定です。
ばんざいうさぎ
【北海道】
2010/09/30(木) 14:09:09
長文に成りますが、お許し下さいね・・・
一度使用した土内には植物の根が排出した排泄物(動物で言えば糞尿)の成分が多く溜まり、植えた植物の種類によってはミネラル・養分がかなり減ってしまいます(養分やミネラル分で減って偏よるものは植物の科によってそれぞれ違います)。また、土の中の微細昆虫や微生物などもかなり減ってしまっているのに殺虫・殺菌(これだけでは土は再生出来ていない)すれば余計に減ってしまい、混ぜる腐葉土に含まれているだけの養分・ミネラルや生物だけでは生育に必要な数を充分に補う事ができません。(腐葉土は土として使ったり堆肥として使うよりも堆肥を入れた後に足りない植物繊維を補う目的で入れるのが良いです)そのため古土を再生せず使ったり堆肥が入らない配合の土の質はあまり地力が無く、植える苗によっては養分やミネラル欠乏による障害などの影響が出てしまいます・・・
まだ小さめのビニールポットでの育苗に使う土は、新しく買ってきた土をベースに使い、殺虫・殺菌した古土を3〜4割以下の量混ぜ、含まれていなければ堆肥を土の2〜3割の量よく混ぜて1〜2カ月寝かせて微細昆虫や微生物を沢山殖やしてからマグァンプなどのゆっくり効く肥料を少量よく混ぜてから植物の種類に合わせ赤玉など単体の土を適宜足してから使うのが良いです。良い堆肥が入っていればハーブ類や野生味の強い植物なら肥料はいらないくらいです
その方法か、古土は自家製堆肥の材料としてコンポスト堆肥や段ボール堆肥などに殺菌・殺虫せず入れてしまって(発酵熱や善玉の菌が退治してくれます)堆肥を作りながら時々混ぜながら寝かせ熟成したら、新しく買ってきた土(堆肥や肥料の入っていない値段の安い黒土で充分)に2〜3割混ぜてからできれば寝かせて馴染ませておき、使用する時に植物に合わせて他の土を足します
庭土や、容器植えで一度使った土と言うのは元々植物繊維が少なかったり減ったりしていますので繊維を補充する意味で堆肥は重要です。牛フン堆肥は消化されすぎて繊維が少なく土がベタつきやすく窒素が多く花が咲く植物には向かないので、市販品ならバーク堆肥が良いのですが、入手できるなら稲わら堆肥や馬糞堆肥も向きます
古土の手軽な再生の他、野菜ゴミや雑草を捨てずに再利用する為にも自家製堆肥はかなり有効ですよ。場所がなくてもベランダで段ボール堆肥くらいは出来るでしょうから、将来お金をあまりかけずに良い堆肥を使えるようにと、これから準備して作っていくのがお勧めです。入れるものの水分を極力抜いて上に古土や庭土をかけておく、時々空気を入れるのに混ぜる、動物性の残渣は絶対入れない。を守れば匂いも虫も発生しません
また、最終的な鉢植えに使う土にしても団粒化の乏しい庭土に赤玉と腐葉土だけの配合では、混ぜてすぐ使うのでは植物にとっては生育が悪いだけで、肥料で無理やり育てる形に成りやすいので肥料の為に弊害が出ることも・・・。腐葉土の状態では繊維が分解途中でまだ植物の根が養分を吸う細かさにまでまだ分解されていません。人間で言えば消化の悪い食べ物を調理せずに子供に食べさせる様なもので、微細昆虫や微生物が細かくしてくれ(調理)、ミネラルと結合し根に入りやすい状態になりますから(消化の良い料理の出来上がり)、今までの使用する土の種類・配合、使うタイミングでは植物にとってはまだ食べられない調理途中のものかと思います。一部の特殊な植物を除き、一般的な種子から育てられる植物には土中の生物や繊維質の多い堆肥は必ず入る配合にして、同じ混合率の土をいろんな植物に使いまわすのではなく、ベースに成る配合の土を作ってから咲かせたい植物の方に合わせて土の種類を選び足して配合してあげて下さい。植物に合わせてない土の配合の土に植えると植物によっては水はけが良すぎて保肥性が低すぎる可能性や、団粒化していないと土内の通気性が悪く土が乾きにくくて根ぐされする場合もあります
どうも土の働きや成分など基本的な事をまだ理解していらっしゃらない様なので、「土作り・肥料・堆肥について」書かれた本を本屋や図書館で数冊お読みに成り、一番解りやすいものを一冊本屋さんからご購入なさって下さい。お家に一冊常備しながら全部読んでみると団粒構造の大切さ、土の種類を選ぶ大切さや堆肥の必要性、肥料それぞれの性質や植物によって何を与えるのが良いかなど理解できます。土さえ肥えていれば、肥料はほとんど与えなくとも病害虫に強い良い植物が育ちます。育苗は将来に備えての投資みたいなものですから、初期からの土さえ良ければ半分以上は将来を期待できます。お金をかけたくなくとも土についてはあまりケチらず、幼い苗ほど良質の土に植えてあげて下さい
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