二倍体のヒガンバナが結実しない

[園芸相談センター]の過去ログです

バジル 2009/09/05(土) 11:03:41
8月半ばに二倍体のヒガンバナが咲いたので受粉してみました。
一部は自家受粉、他家受粉もしたかったのですが、二本ともクローンなので仕方なく近縁種で花期が同じの夏水仙の花粉を使いました。結果は全滅です。逆にヒガンバナの花粉で受粉した夏水仙は結実中です。
二倍体ヒガンバナの受粉に成功された方いませんか?

ばんざいうさぎ 【北海道】 2009/09/05(土) 21:24:15
ヒガンバナの雌蕊が正常に成熟しているのは確認なさいましたか?もしかするとなんらかの理由で雌蕊が正常に作られていない可能性があるかもしれません。洋ランやセントポーリアなど過去にクローン(メリクロン)で殖やして増殖された品種というものも多いものですが、世にでたもの以外に不都合のある個体が出る事も多いそうです。特にクローンが何回も繰り返されると遺伝子に傷が付いて時々不完全な個体ができやすい様ですよ
そうだとすれば他の花に花粉を付けて受粉したと言うのも雄蕊の発達は正常であったとして説明が付きます。

また、近縁種同士の交配というのも必ずしも成功するとは限らず、どうしても相性の悪い組み合わせというのもありますね。開花期は同じでも系統的に遠いなら受精しにくいというのもありますが(生えているのが同じ場所で近縁種同士でもほとんど混血しないものはこのパターンも多い)、私の経験で一番驚いたのは、大昔共通の祖先から分かれて、氷河期以降日本自生のものは飛び地扱いで、全く違う出自なのに「外国のスミレの園芸品種濃ピンク色」と「当地自生の雑草扱いのスミレ」の組み合わせで自然交配が起き混血種が出来た事。最初は離れて生えていたはずが雑草のスミレが種が飛んでは徐々に外国種のスミレに近づき、気が付いた時にはその雑草スミレの花粉が虫によって運ばれ外国種スミレに付けてしまったという次第。交配的には滅多にない遠い血だったからか片親が濃ピンク色の性なのか園芸種にも野生種にもない変わった色の花が咲きました。これは残念ながらまだ花色の固定までには至っていません。
交配は実際経験してみないと気が付かない事というのはいろいろあるものですね。他にも虫のいたずらで自然下では考えられない組み合わせの自然交配で出来てしまった、うちだけにあるタイムというのもあり、さすが一代交配で出る強い性質、両親や他の種のタイムが環境に合わなくて枯れていくのにその混血株だけはやけに生き生きとしていて着々と殖えていっています・・・

他の経験ではハオルチアというアロエ科の多肉植物ですが、交配が進み過ぎているものも多いので不稔だったり交配には相性の悪い組み合わせというのが多くあるようなのです。以前開花期が偶然合った、レツーサ系交配種を母株にピリフェラ系原種の花粉を付けてみると全く受精しないのに、レツーサ系交配種を今度は父株に花粉を母株をピリフェラ系に代えて受粉させてみたら、とても受精率が良かったということがありました。それも、もしかするとレツーサ系交配種の雌蕊の方に問題があったのかもしれませんが、当時は仲間と「この株は母親になるのは嫌で、どうしても父親になりたかったんだねぇ」と笑ったものです。それの種から育てた苗達は最近ちゃんとした葉が出てきてようやく一つ一つ違う特徴を表し始め、レツーサ系交配種の方の親の組み合わせが複雑らしいので予想が出来ず(原種同士などでの交配なら出来るものはある程度の予想がつく)将来どんな姿に成ってくれるのかがとても楽しみです

直接のお答にはなっていませんが、近縁種での異種交配と言うのは予想通りに成らない所がかえって面白くも感じますね。思ったよりも奥が深そうです

バジル 2009/09/07(月) 21:20:52
御返信ありがとうございます。たしかに2倍体の彼岸花は3倍体より花の寿命が短く(1日で白っぽくなってしまう)雌しべの機能する期間も短いのかも知れません。雌しべが先に成熟しているような気がするのですが、もっと花を増やさないとデーターになりません。夏水仙は順調です。

バジル 2009/10/10(土) 10:09:15
追加報告:
夏水仙10花に受粉させたのですが、結局種は1つしかできませんでした。まだ発芽していません。


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