生ゴミ堆肥の作り方
剛
【北海道】
2009/05/23(土) 08:10:14
家庭用生ゴミを使った堆肥が上手に出来なくて困っています。
台所で発生する野菜くずや魚介類の不要部分を米ぬかと畑土を少々まぶしてポリバケツ(底を抜いたもの)に入れ、時々攪拌するのですが、何度挑戦しても発酵(発熱)したことがなく、腐敗して黒色の粘土状になってしまいます。解決方法を教えてください。なお当地は北海道です。
ばんざいうさぎ
【北海道】
2009/05/23(土) 13:30:17
通気性の悪さと水はけの悪さなど、有用菌が増えにくくて失敗してしまう様に感じます。また、動物性残さを入れる場合は底なしポリバケツで作る方法は本当は向いていません(主に腐葉土を作るのに使う方法です)
家庭用で残さを利用して堆肥を作る場合は
○動物性の残さは腐敗菌が増えやすく匂いや害虫の元なので、入れないで植物系のみにする(例外はカニやエビ殻)
○水分は良く抜く(水気が残ると腐りやすいので、軽く干してから入れる)刈った草・抜いた雑草・落ち葉も乾燥してから入れる
○生ゴミ堆肥に限っては米ぬかは入れすぎると腐敗の元です。使っても一回にごく少量で、米ぬかは使わなくても良いくらい
○土はできるだけ多く混ぜます。堆肥を進めてくれる微生物の補給のためで、できれば堆肥化促進剤を入れて有用菌を積極的に補給してあげる
お庭にポリバケツを少し埋めてお使いですか?地面に置いたままでしょうか?そのバケツは横にも空気が入るようなちょっと大きめの穴をたくさん空けていますか?もしかしたら横の穴がないのでは?穴を掘らないまま置くと水分の蒸発して逃げる場がありません。穴をあければそこから虫が入るので、本当は動物性の残さを入れる堆肥容器にはポリバケツは向かないですね・・・。動物性残さを入れない堆肥や腐葉土堆肥などハエの寄る心配のない堆肥なら使えますけど・・・。少し大きめの20〜30cmの深さに掘ってから、ポリバケツを少し埋める様に置き、横はしっかり土を盛って置きます。土地が粘土質で水はけが悪いということはありませんか?(粘土質なら置く場だけでも深く掘り粘土の層を取り除いて、小石や砂利を詰めてから置くと良いです)
私はコンポスト容器で作りますが、木の板でスノコ状に囲っただけや金網を支柱で固定しただけの囲いでも作れます。通気性の悪い壁でなければ通気性が良すぎても問題はありません。
穴を掘って、囲いになるものを設置したら一番最初に庭で出た小枝の細いものや枯れた植物など分解が遅めでも水はけには影響しないのでできるだけ短くして穴の深さを埋める程度に詰め、その上にたっぷりめの土をいれ、それから余分な水気がない萎びた加減の野菜ゴミを入れては、堆肥化促進剤(EM菌のぼかしなど)を表面に薄く振って畑の土や鉢の古土を入れます。植物性残さでもなるべく水分は抜くようしながらどうしても水気が抜けないものには茶殻や麦茶殻、健康茶の出し殻をよく乾燥させたものを混ぜたりまぶして一晩おき(そうすると茶殻が水分を吸って程よく戻る)、それを入れます
カニやエビの殻は土の良い栄養になるので乾燥させてできるだけ砕いてから入れます。いずれ微生物がすっかり分解して消えてしまいます。そして鉢の古土や庭の土(湿っていても良い)を入れたり、米ぬかをEM菌でぼかしに作り変えてある堆肥化促進剤をその表面に薄く蒔きます。うちではそんなに頻繁には撹拌しません
発酵熱は確認しませんが、ある程度量が溜まったら大まかに混ぜて容器を抜き、中身に雨が入らないようビニールをかけて紐でくくって何カ月か放置します
時々ビニールをはずして発酵具合を確認し、匂いを嗅いでみて完熟していたら肥料や土の袋に入れて口を縛り寝せます
とにかく意識して水分を逃がしたり、入れない様に通気性にも気をつけることです。バケツは横にも穴をたくさんあけたほうが良く、できればコンポスト容器の方が構造が優れているので手間もなくうまくいきます(地域によっては申請すると購入時に役場から助成金がでます)置く場所も北側ではなく日当たりの良いところで水はけのよい場所が良いです。
入れるものも干したり茶殻などをまぶして水分を抜いたものを入れる。庭の刈り草・抜いた雑草は種がない時に必ず乾燥させてから入れる。土は古土でも良いのでなるべくふんだんに入れるのが良いです。土に含まれる微生物が特に大切で、有用菌の堆肥化促進剤を入れるとなお良いです
米ぬかは脂分があり空気を遮断しやすく腐敗菌がふえやすいので生ゴミ堆肥では必ずしも必要ではありません。オカラも同じですが、これらは乾燥させて粉末にすれば一度に混ぜる量を控えて混ぜておけば発酵は遅れますがそんなに影響はありません
うちではカニ・エビの殻以外の動物性残さは全く使いません。動物性残さは腐敗菌が優勢になりやすく有用菌の働きが悪くなるうえに微かな匂いでも虫が寄りますし動物が寄ってきます。ハエなどは腐敗菌を運びこむだけでなく土の中で増えますので、これらが寄るものは全く入れずに植物性の残さだけで(堆肥の中で殖えていいのは微細昆虫とミミズだけ)、土に必要な繊維質補給のためには雑草の刈ったのや抜いたの、枯れた植物(ただし病気や害虫の付かなかったもの)落ち葉・細い小枝などを積極的に入れています。これを毎年入れていた川砂が多くて大変だった以前住んでいた家の庭土がかなり肥えた良い土になり、今でも良い土のまま保たれているそうです(引越す時に土ごと持って行きたかったくらい4年間手間をかけて作った土でした)
腐敗してしまったものでも一度良く乾燥させてしまってから、その量の何倍以上もの堆肥や土に良く混ぜておいて(混ぜる土は多いほどよい。堆肥化促進剤も混ぜるとなお良い)からビニールをかけて数カ月間寝かせておくと再生可能です
とにかく入れるものはほぼ植物性に限定して乾燥気味状態で、水はけよく発酵させれば寝かせる時間はかかるものの失敗なく作れますよ
できれば図書館や本屋の園芸本コーナーで「土・堆肥・肥料分」について書かれている本を数冊読んで、一番わかりやすいものを本屋で一冊購入して(なければ取り寄せてもらい)手元に置いて読んでみることをお勧めします
土に大事な通気性や微生物、どんな土に作りかえるかや成分などが理解しやすくなり、より良い堆肥が作れるようになります
剛
2009/05/23(土) 14:35:52
[[解決]]
ばんざいうさぎ様
詳細かつご丁寧なアドバイスいただきありがとうございます。
ご指摘の点、心当たりが以下の通りありましたので、さっそく改善いたします。
○ポリバケツは土中に埋めておりますが、側面に穴を開けず、又、蓋をきっちり閉めておりました。
○動物系を3割ほど入れておりました。
○水分を全く調整せずに入れておりました。
○米ぬかを残さの1割程度も入れておりました。
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