斑入り君子蘭の種採取後の親株の手入れについて

[園芸相談センター]の過去ログです

志乃 2009/03/21(土) 07:16:09
種を採取後は、種に養分を取られ株が弱るため多めに肥料を与えると聞いたことがあるのですが、斑入り君子蘭の場合はどのようにすればいいでしょうか?

花梨 【関東】 2009/03/21(土) 14:23:15
タネを取った後に養分が取られて株が弱るのではなく、タネをつけたままに
しておくと養分を取られて弱る場合があるということです。
志乃さんの斑入りクンシランは現在どのような状態でしょうか?
お住まいの地域がわかりませんので何とも言えませんが、今咲いているのでしたら
花がしおれたら結実する前に花茎ごと切ればタネがつくことはありませんし、
あとは下記のヤサシイエンゲイさんの「クンシランの育て方」をお読みになって
管理なさればよろしいかと思います。
http://www.yasashi.info/ku_00002g.htm

クンシランの育て方については「クンシラン 育て方」で検索すると
多くの情報がヒットしますのでご自身でも検索してみてください。

※ご質問の際は必ず居住地(名前の横の【居住地▼】から選べます)を
お願いします。

ばんざいうさぎ 【北海道】 2009/03/21(土) 18:46:02
斑入りクンシランの種を採りたくて受粉なされたのですね。もう種は撮り終わったのでしょうか?それとも今が実の育っている途中でしょうか?
斑入りクンシランから種を採る場合は、親が斑まわり具合が良いほど種を作る方に栄養を取られれば親は弱ってしまいます。どうしても普通の株からみると葉緑素が少なすぎるので養分の蓄積が充分ではないから。その養分は株自らが作り出すもので肥料を与えて作りだせるものではありません。肥料成分=体力がつくもの。との考えではなく、肥料は人間で言えばあくまでもおかずであり、主食は日光の方で葉緑素が作り出す成分=ご飯。なのです

昔、実家の母が斑まわりの良いクンシランから種を採る時に欲張って実をつけすぎたところ親が弱ってしまい枯らせてしまった事があります。幸い子株が育っていたので絶えることはなかったのですが、私が若い時に母の日のプレゼントとして贈ったもので当時としてはかなり高価なものだったため、その株が枯れた事を気に病んでいた様で「子が生き残ったから気にしていないよ」というとほっとした様でした。その子株に日焼けを注意しながら日に当てて育てたところ葉が短くがっしりと締まった株に育ち、20年以上たった今でも実家で花を咲かせています

斑入りクンシランの場合は残す実の数は普通のクンシランよりも少なくした方が親に影響が少なくなります。我が家でそんなに斑まわりの良くない株(子株からは鮮やかな斑入りが出た)からクンシランの種を採った時には実に斑まわりの良い模様入りの大きな実を選んで3個残して他は小さいうちに取り除いてしまいました。種を採った後はほとんどダメージはなくいつもと変わらない育て方をしています

お持ちの株は斑まわりの良い株でしょうか?クンシランは肥料も必要ですが斑入り植物に共通して言われる説でミネラルが多すぎると斑が少なくなるという説があり(どうやら地中のミネラルバランスの変化がきっかけで突然変異が起こって遺伝子に欠損ができ、植物に斑が出てくる事があるらしく、斑の維持にも関係してくる)、ミネラル名は忘れてしまいましたが多く与えすぎると斑の部分が少なくなると言われています。私は以前斑まわりが良すぎて将来は葉が真っ白になる(成長点に葉緑素がなくなるとその先出来る葉には葉緑素がなくなる)恐れがあった多肉植物にミネラル分が多い肥料を与えて斑まわりを生き残れる程度に回復させた経験があります。肥料をいつもより多く与えてしまうと斑が少なくなるおそれがあるかもしれません。クンシランの斑で固定されていない不安定なものの場合は肥料はそんなに意識して余分に与えない方が良いかと思いますが・・・。株を丈夫に育てる意味でも肥料分は多くて良いわけではなく特に斑いりは適正な量を守るのが良いかと思います

できれば種の収穫後の肥料の量を調節して回復させるのよりも、採る種の数を制限し、親株の体力を消耗させない方に力を入れた方が弱る可能性は低いかと思いますよ。まだ種を採るまで実が育っていないなら、有望そうなのを3つくらいに留めて今からでも実を制限するのが良いかと思います

また、花粉親は普通のクンシランですか?親株の自家受粉や斑入り品種同士の交配の場合は発芽後の苗の生き残り数が極端に少なくなる事がありますよ。遺伝子の伝わり方の関係で葉緑素が全くない苗(これは生き残れず早くに枯れる)や斑まわりが良すぎて葉緑素が少なく、育ちが極端に悪い質の良くない苗が多く出る可能性が高くなります。それよりは斑まわりが良い苗を作るのには斑入りクンシランを母株に、普通の緑の葉のクンシラン(ノーマル株)を花粉親にして種を採る方が丈夫な苗が多く採れます。もちろん全部が斑入りとなるわけではないですが、斑まわりが良い育つ苗が高確率でとれますし、一見緑の普通のクンシラン苗も出来てもそれには斑いりの遺伝子が隠れているので大きくしてそれから種を採って蒔くと斑入りの苗が出現する可能性があります
斑まわりが良いほど実は少なくして親に負担をかけさせないのが一番で、種を採った後に余分に肥料を与えてしまうと斑が少なくなる可能性があり、一度消えるとその後の斑入りにも影響するため(場合によってはなかなか斑が出なくなる可能性もある)斑入り植物は肥料を頼り過ぎないのが良いようです。私の手持ちの斑まわりの悪い斑入り株は販売時はほとんど普通のクンシランとしか見えず、普通の値段で売っていましたが(土から綺麗な斑入りの子株が出かかっていたのを見付けて買った)それも肥料の関係で斑が少なかったらしく、うちで肥料が不足気味にあえて手をかけずに栽培してみたところ新葉からは徐々に斑が出てくるようになりましたよ

突然変異が遺伝した斑いり植物の種を採るコツは斑入りを母株に、ノーマル株を受粉親に使う事です。それが丈夫な子を得る秘訣で、動物の変異種の維持でも使われる方法です(ホワイトタイガーや白文鳥など)もし今回ノーマル株の花粉を使っていない場合は、次回からはノーマル株の花粉を使って下さいね。自宅やお知り合いの家に開花株がなく、どうしても花粉が入手できない場合は、生け花の花材を扱う店でクンシランの花を扱う所がありますので、お値段が高いですが奥の手として購入なさると良いですよ。ちなみにノーマル株に斑入り株の花粉をつけても受精はしますがその種からは斑入り苗が出る確率は低くなります。でも遺伝子に斑が隠れているのでその苗の何代か後に斑が出る可能性はあるでしょう

志乃 2009/03/22(日) 08:31:41
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いろいろありがとうございました。


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