日陰って・・・
レグルス
【関東】
2009/01/19(月) 12:47:18
初めまして、いつも参考にさせて頂いています。
ずっと疑問に思っているのですが、植栽場所について、日向、半日陰、日陰と分けられますよね。
例えば、「夏の西日は避ける」ということなら分かるのですが、上のように単純に分けても、季節によって南中高度が違いますから、「冬は日陰だけど、夏は日向」になる場所も多くあると思うんです。
基準になる季節とかあるのでしょうか?
植物には「生育期」のようなものがあるように感じています。
その生育期にその植物に適する条件(日照など)が確保できれば、冬の間だけの「日陰」などはあまり気にしなくて良いのでしょうか?
1.日向を好む落葉樹の場合は、落葉中は休眠期と考えて冬場は日陰になってしまうような場所でも生育に問題はないと考えて良いのでしょうか?
2.日向を好む常緑樹の場合でも、冬場は生育が止まりそうなイメージですので、同じように冬場に1日中日陰になるような場所(例えば南側にブロック塀などがある)でも晩春から初秋まで日照が確保されれば、生育上大きな問題にならないのでしょうか?
庭の1/3程度は、冬の間は直射がありません。
そこに、モミジ等の落葉樹を植えていますが、可能であれば常緑樹と日向を好むと言われる「桜」「梅」も植えたいと考えています。
「カクレミノ」「アオキ」「サザンカ」「椿」は問題無さそうだとは理解できましたが、「冬には直射がないが、それ以外の季節では直射日光が当たる」という条件で考えられる花木と、日陰についての考え方を教えて下さい。
ばんざいうさぎ
【北海道】
2009/01/19(月) 17:34:00
周りに家が少ない場所なら方角が基本になりますよね
塀がない家で田舎などで建物の少ない見通しの良い土地なら
●半日だけ日陰などだと土地の東側あたりに植える
●日当たりの良い場所というのは土地の南側
●日陰というのは北側
と考えれば良いでしょう
普通西側は半日だけ日陰を好む植物には夕日がきつ過ぎるのですが、その夕日が建物西側の窓から室内に入ってきて室温が高温になり困るという場合は半日陰を好む植物を日よけとして植える事もあります
ただ、土地によっては周りに高い建物があって日当たりが悪いなど家の一軒一軒でどうしても日当たり条件が違ってくるので、都会や住宅地では方向を基本に考えてもどうしても日当たりが悪いという事はありえますよね
季節によって日当たりがかなり変わる場所の場合、日本では屋外の植物で考えれば植物は冬は寒さで生育を休止しているものがほとんどです
特に落葉樹というのは葉を落とす行為自体が「自分は冬は寝ますよ」というサインですから冬の日当たりの方は別に気にしなくて良いかと思います。常緑のものでも冬(早春)に花を咲かすのは日光の波長を感じて開花するので真冬は光合成をせずに休眠してます。肝心なのは冬が終わって樹液が木の内側に循環しだして、春の芽生えから葉が光合成を行い生育が旺盛な夏までの事ですので、落葉頃は植物に必要な日当たりが少しでも確保できる場所であればあまり問題はないと思います。乱暴に言ってしまえば秋から日陰になっても春の芽ぶきにはそれほど影響はないでしょう。冬を越す芽というのは植物によっては結構早く作られ、秋になるころには来春の芽はもうすでにすっかり出来上がっていますので
ただ、樹木には短日で秋を感じるものが多いので、日中は問題なくても夜が問題であり、近くに大型店などがあって夜も遅くまで煌々と明るいライトが当たっているような場所だと、紅葉を楽しむ樹木では(カエデや桜など)秋が来たのが分からずに紅葉が汚い色になるという事もあるようです。樹木によっては開花もライトの当たる部分だけ影響を受けやすい傾向があります
冬の日陰は一日を通しての気温が低いことの方がもっと重要かもしれません。耐寒性が少し弱い植物だと、一日中日当たりの良い場所に植わっていれば冬越しできるのに冬だけが日当たりの悪くなる場所にあると冬に枯れてしまうという事もあります。特に樹木や宿根草だと一度植えると移植は難しいので生育期には日当たりが適している場所でも耐寒性が少し弱いものは冬も日当たりの良いところに植える、耐寒性の強いものは冬だけ日陰になる場所に植えても良い、耐寒性が心配だけどどうしても場所を移せないものには落ち葉を厚く被せたり冬囲いをしっかり施す事が必要です
寒さに弱かったり日当たりにこだわる宿根草や低木なら鉢などに植えて季節によって場所を移すのも一つの手です。
植物によっては多肉植物みたいに葉や茎がみずみずしくて一見寒さに弱そうでも寒いと水分が不凍液の様な状態に変化し楽々冬が越せたり、樹木で落葉して一見冬が越せそうな丈夫な木なのに実は耐寒性が案外低いというものは沢山あります。まず日当たりを考える時には植物の性質を把握して耐えられる最低温度がお住まいの地域で問題ないかを調べておくと失敗が少ないです
日当たりを考えての木の植栽ですが、日当たりや耐寒性の条件に最適でもどうしても植えられない場所というのがあります
それは地下に問題がある場所
元々の地盤が水はけが悪かったり水はけが悪い、土の質が悪いなら日当たり以前に土壌改良が最優先ですし、水脈が浅く時期的に水が地表近くに来る(山際に多く粘土層がある。乾燥を好む木には不適な地)、元々地盤が緩かったりで家は建築方法で耐えられますが針葉樹は根が浅く倒れ易いです。斜面だったり、山を切り崩したり田圃を埋めて盛り土した造成地では土が締まっていないので樹木によっては地滑りで木が流されたり風で根っこごと倒れたり、雨の流れで土が流れ去ってしまったり・・・
土のpHが極端に傾いていて樹木と合わないと育ちがとたんに悪くなります
木を植える場所の近くにガス管・上下水道などが埋まっている場合もし配管に異常があった時には速やかに掘る事が大切で、配管上に根が張っていると掘るのが困難で命にかかわる様な場合もありますので、植える場所の近くに何も植わっていないかを図面などでご確認くださいね
もしどうしてもそこに木が欲しい場合は巨大な鉢に植えるなどして、いざ掘らなくてはならない時には簡単に移動できるような工夫をしておいて下さい
レグルス
2009/01/19(月) 19:09:26
ばんざいうさぎ様
詳細なお話を戴き、ありがとうございます。
ご指摘戴きましたとおり、冬の日陰は温度の問題もありますね。
当地は比較的温暖と言われています千葉ですが、千葉と一言で言いましても南房総と当地では冬の最低気温につきましては、かなりの隔たりがあります。
事実、1月2月は、晴天の夜間は氷点下になりますし、昼間も地下は凍ってる事が少なくないです。
既にそこに植えてある木(サザンカ、カクレミノ、フイリアオキ)は、高植えし、土を多めに被せた植えに藁と腐葉土で、株元をマルチングしてあります。
昨秋手に入れた土地ですので、この冬はテスト半分というところです。
木の地上部は霜が降りますが、不織布のベタ掛けで覆ってやれば、多少は緩和されるのでしょうか?
植木屋 園主
[URL:http://diary.jp.aol.com/upzgun/]
2009/01/19(月) 23:01:14
こんちは〜♪
普通植栽環境として日向、半日陰、日陰と言う場合は温暖な地域なら「夏の日差し」で
具体的にいうと梅雨明け以降〜初秋までの真夏と考えられる時期についての直射について私は指導しますね
この↑時期に陽射しに弱い樹種は日焼けの症状が最も出易いからです
例をとるとアオキの場合は真夏に1時間の直射の陽射しで後は日陰と言っても葉焼けは出ます
徐々に慣らせば一時的に葉焼けなどは出ますが長い直射日光下でも慣れますけどね!
結論としては冬場の陽射しは弱いので当たる方が良いくらいで考える必要はないかと思います
以上の結果からいえば今お書きの中で夏の日差しを嫌う樹種は一番がアオキからカクレミノ(苗時代は特に)
他の樹種は日向で大丈夫です
>それ以外の季節では直射日光が当たる」という条件で考えられる花木と
余りにもアバウトすぎて・・・・(^_^;
シンボルツリーとか?目隠ししたいのか?花実が付く樹とか?
何か目的を書かれればコレなら?って事で多数出てくるのではと思いますが?
>木の地上部は霜が降りますが
今お書きの樹種ではそんなに霜(寒)に気を使う樹種ではないですよ
十分なマルチングを施されていると思いますがv(^^)
レグルス
2009/01/20(火) 16:58:12
園主様
はじめまして。
梅雨明けから秋までの日照状況で「日陰、半日陰、日向」を考えれば良いのですね。すっきりしました。
今回質問させて戴いた土地は、南北に長い長方形で、東側は隣地との境界にウッドフェンス、西側は自宅建物が建っています。
懸案の冬場の日陰部分は土地の南側に二階建て隣家とブロック塀があって、それにより、土地の1/3が冬季は日陰となっています。
夏場は南中高度が高いので、1/4程度が日陰になるだろうと予想し、
カクレミノ、アオキを植栽しました・・・が・・・指摘されて気づいたのが、その植栽場所は、西日が当たる可能性が大でした(汗)
1番西日に晒されるのが、アオキで、カクレミノはアオキの陰になるかと思います。
葉が綺麗で植えたアオキが葉焼けでは何にもなりませんので、夏には西日からの防御を考えてやりたいと思います。
今回、始めて相談させて戴きましたが、
ばんざいうさぎ様の「冬までには芽も花芽も既にできあがってるであろう事から冬場の日照はさほど気にする事はないであろう」という考え方と
園主様の「日照については夏場が基準」という考え方で、すっきりしました。
最後に
余りにもアバウト過ぎてとご指摘戴いた件ですが、1番は2m程度ある隣家のブロック塀を隠したいのが目的です。
ですので、まずは常緑であることです。
花は・・・咲いてくれたらなお結構という程度です。
また、マルチングの件ですが、肝心な事を書き忘れました。
シマトネリコを植えたので、それも同じように株元をマルチングしましたが、なんと言っても基本的には南方の植物ですし、耐寒性は0度までというような記述を見た事があります。
たまに氷点下になるとは言え、一応?温暖と言われている千葉ですので植えてみましたが、余り葉が痛むと見苦しいので、不織布で包んでみたら多少は効果があるものなのか、お伺いしてみました。
植木屋 園主
[URL:http://diary.jp.aol.com/upzgun/]
2009/01/20(火) 21:18:58
こんちは〜♪
>カクレミノはアオキの陰になるかと思います
これは逆が良かったですねカクレミノの成長がどうしても大きくなりますので
アオキは何時まで経ても西日からは逃れないという事になります(^_^;
>2m程度ある隣家のブロック塀を隠したいのが
ブロック塀を利用出来るのであれば土地の有効活用も出来るかもですね
キヅタ(フユヅタ)
http://had0.big.ous.ac.jp/plantsdic/angiospermae/dicotyledoneae/choripetalae/araliaceae/kizuta/kizuta.htm
カナリーキヅタ(アイビー類)
http://had0.big.ous.ac.jp/plantsdic/angiospermae/dicotyledoneae/choripetalae/araliaceae/canarihedera/canarihedera.htm
樹木系で2mの日陰に耐えうる樹と云う事では
ツバキ類,マホニアチャリティーが花が咲きます
他ラカンマキ,サカキ,ソヨゴなどチョッと地味ですが(^_^;
でも完全に隠すという事なら生垣状に植栽の必要が出てきますが其れでは芸がない様に感じられますので
遠近法を用いて何時も見える視角の延長上に数本互い違いに
シンボルツリー状態で植え込めば陽樹でも可能になるかと思います
またブロック塀の北側という事のようですから、ブロックもある程度湿気もあるかと思われますので
ブロック塀にはタマに散水し地衣類(コケ)が自然に張るように管理する!
>不織布で包んでみたら多少は効果
これは樹全体を包み込むと言う事でしょうか??
枝葉に直接触れないでトンネル状態で包めるものなら効果はあると思いますが
そのまま直接包み込むのなら不織布が触れている部分は寒害はあると思います
でも其の前に覆い尽くしている方が格好は悪いかもですね(^_^;
●施肥具合でも寒害からはいくらかは緩和されますよ!
初秋までには枝葉は固まり充実した状態(伸びが止まる)に持っていく事!
お盆過ぎには施肥しない!
夏過ぎ頃から秋までに散水などで急な伸び出しをさせない事!
また夏場以降(秋に近い時期)の剪定も秋芽が遅く伸びだす事になりますから
初秋までにはまだ伸び続けて固まりきらない結果となりやすいです
こう云うところを注意して栽培されれば氷点下でも何とか持ち堪えるのでは?
私の福岡でも霜等かなり強い時もありますが↑の様な肥培管理で何とか持ち堪えてます
レグルス
2009/01/22(木) 13:11:27
[[解決]]
園主様
ありがとうございます。
シマトネリコの不織布での包み込みは、トンネル状でやってみます。
今年に入って植えたので、株元のマルチングの他にも少しは何かしてあげないと可哀想かなと(汗)
施肥での調整は気づきませんでした、年間を通して冬支度ですね。
園芸相談掲示板@園芸相談センター