浜茄子を咲かせたい・きよみと佐藤錦の実生苗は?
ま〜くん
【関東】
2008/07/16(水) 10:07:48
みなさんこんにちわ。何時もお世話になっています。
浜茄子の一年生苗をいただき早5年経過しています。
その苗は、実生から発芽させたものだそうです。
バラと同様に、肥料や潅水、植替えなどを行っていますが、いまだに蕾さえ持ちません。日当たりの良い、南側に置き、鉢植えで育てているのですが、葉等は大変元気に育っています。実生の苗では、咲かないのでしょうか?
また、みかんの「きよみ」や、さくらんぼの「佐藤錦」の種を蒔いてみたところ、「きよみ」は発芽し、昨日、植え替えたところです。これらの木は、実生からでも果実が実るのでしょうか?
ご教授いただければ幸いです。
ばんざいうさぎ
2008/07/16(水) 11:52:25
樹木の実生苗は、接ぎ木苗からみると余分に開花までは何年もかかります。ですので5年ではまだ開花するまで至っていない可能性もあります
ちょっと気になっているのは鉢植えと肥料を与えていること
ハマナスはかなり勢いの良い植物なため、鉢植えでは大きくなりづらいと思います。原種バラで将来はかなり大きな茂みで高さも人の背丈ほどもなりますので、普通のバラと同じ感覚での栽培は難しいのでは。地面植えすれば根がのびのびとできるのでほとんど手入れはいりません
鉢だと根がのびのびと育たない、植え替えるたびに根が傷んでしまう可能性もあります
また、肥料はどのようなものを与えているのでしょうか?バラの専用肥料やリン酸が多めのものを与えていないと、特に葉の肥料の窒素分の多い肥料を与えていた場合には葉ばかり茂って花芽がつきません
また、ハマナスは北国に自生するものが多く、関東の環境では花芽分化ができない何かの原因があるかもしれません
元々野性が強い植物の多くは園芸種の様な管理では花が咲かなくなることが多いです。特に肥料が多いのではと感じますが・・・
花が咲かないのは環境や管理が違っていることがほとんどで、種から蒔いたので花が咲かないということはありません。野生のハマナスは鳥などに実を食べてもらい、糞に混ざった種で広範囲に広がって自生分布を広げてきたのですから
サクランボの実生苗ですが、やはり種からでは接ぎ木した品種名付きの苗木から比べると生育が数年遅く、将来実が成る可能性はありますが親と同じ実がなる可能性は低いです。果樹の交配品種の性質を固定しながら苗木を増やすには親木の枝を台木に接ぎ木する方法だけで、種から作った苗木というのはもう親と同じ品種ではありません。そのほとんどは親よりも性質の劣ったものがほとんどで、稀に親より優れたものが出てくることがあるとはいえ、そういうものは偶然発見されたりたくさん苗木を作って育て、実がなってからでなければ優劣の確認ができません
下の方で説明しますが、サクランボは性質上自家受粉がむずかしく、市販のサクランボの実は受粉時に別品種の花粉を使うため種は雑種となっています。果肉の部分は母親樹の性質しか出ないので販売する時に母樹の品種名で売りますが、食べた後に残った種には父樹の性質が混ざっているため、それを蒔いて木に育てても母樹と同じ品種名は名乗れません
また、サクランボの関東での栽培は暑すぎて難しいでしょう。商業栽培のサクランボでさえ地球温暖化で山形でも暑くなってしまい収量が減っているそうで数年後には北海道がサクランボの主要産地になるだろうと言われています。ですから関東だと山形よりももっと暑く、順調に育って実を収穫するのは難しいです
また、これが一番重要なことなのですがサクランボは自分の花粉では受粉しずらく、品種ごとに相性の良い受粉品種が決まっています。別種を一本ずつ植えれば良いということではなく、この品種にはあの品種が相性が良いという、開花時期や受粉条件ががぴったり合う相性の良いものを植えなくてはなりません
これは接ぎ木苗でさえそうなのですが、種から育てた場合は親や先祖の性質なども出てくるので全く親と性質が同じとは限らなく、親と相性の良い品種でも種からできた木とは相性が合うとは限らないのです
サクランボの栽培できる地域だとしても、種からの木だと育つことは育ちますが受粉相手が合わないと成る実は極端に少なくなるでしょう
結論で言うと残念ながら関東でのサクランボの栽培は難しく、さらに実生苗でもあるので実を成らせるのは難しいです
暖地桜桃なら、サクランボからみると味は落ちますが関東でも栽培できますので育ててみてはどうでしょう?
ばんざいうさぎ
2008/07/16(水) 12:02:32
みかんの方の説明を忘れましたが、みかんの場合も種は親と同じものができるとは限りません。みかん類は古い品種なら性質が固定されているものもありますが、「きよみ」など新しい改良品種はいろんな柑橘類の組み合わせの交配なのでやはり劣ったものができる可能性も大きいです
おそらく育ててみても「きよみ」と同じ実は成らないでしょうが、美味しいかは別にして食べられるものにはなる可能性があります
交配親の性質によっては関東での栽培に向かないこともあるでしょうが、どんな実が出来ても良いのならそのまま育てていくと思いのほか美味しいものができるかも知れないですし、その木が大きくなったら何か別の柑橘類の枝を誰かから譲ってもらい枝接ぎすれば1本の木でも数種類の柑橘類の実が成り、結構楽しめますよ
cat
2008/07/16(水) 12:02:42
ばんざいうさぎさんと被りますが。
実生のハマナスは持ってますが、発芽から3年ほどで開花しましたよ。
地植で無肥料ですが。
佐藤錦はF1なので、その種からの実生苗は別の形質を持ちます。
キヨミは単胚性なので、その種からの実生苗はキヨミと受粉した別のカンキツとの雑種です。
りっこ
【関東】
2008/07/16(水) 12:03:10
ミカンの「清見」は無核ではなかったですか?ですからその子孫は無核になることから不知火名などの親になっているはずですが...たしか温州とオレンジの交配と記憶しています。あと佐藤錦は関東以南では栽培が非常に難しい品種です。実生ではなにができるかわかりませんが何がしかの実は出来ると思います。でも何年も育てて捨てるのなら最初から苗木を受粉樹とそろえて栽培したほうが無難ですよ。佐藤錦の苗木なら非常に安いです。(実は最高級ですが苗の販売量が多いので安いです。受粉樹のナポレオンや高砂も安いですよ)実生で育てて親に似る果樹はビワと温州みかんなど、品種改良が少ないトロピカルフルーツです。でも結実までに接木苗の倍以上かかりますよ。
cat
2008/07/16(水) 12:10:58
キヨミ
http://www4.ocn.ne.jp/~misaki60/saibai1.htm
「通常は種なしになるが、他品種の花粉が受粉すれば少量の種を生じる。」
りっこ
【関東】
2008/07/16(水) 12:38:04
catさん有難うございます。種が入ることもあるのですね。ま〜くん さんそうすると単胚性の柑橘の種は雑種系なので八朔やヒュウガナツと同じでこれを育ててもあまり意味がありません。樹勢も弱くなにができるかわかりません。他の温州みかんなどの多胚性の柑橘の種をまいてそのなかから雑種のもの(樹勢が一番弱い苗ですぐわかります)をすてて元気な苗を育てれば親に似たものが出来ます。園芸書にもそのように書かれています。
ま〜くん
【関東】
2008/07/16(水) 13:53:51
[[解決]]
皆さん 迅速にそして詳細に対応していただきありがとうございました。
結論から申し上げることにします。
まず、浜茄子ですが、庭が狭いため、母の実家が農家なので、
そこの庭に植えようと思っています。
見事に咲くのを楽しみに待つことにします。
「きよみ」や、「佐藤錦」についてはあきらめ、キンカンやみかん等を園芸店などで苗木を求め、栽培したいと思っています。
「ばんざいうさぎさん」「catさん」「りっこさん」本当にありがとうございました。
専門的な用語も辞書を引きながらですが、大変勉強になりました。
これからも、よろしくお願いします。
追伸
catさん、清見タンゴール美味そうですね。
お気に入りに登録し、デコポンと一緒に購入したいと思っています。
我が家の栽培は、地域がら観賞用ですからね?
では、みなさん今後もよろしくお願いします。
園芸相談掲示板@園芸相談センター