菊の栽培法を教えて

[園芸相談センター]の過去ログです

げんき老人 【九州】 2007/01/07(日) 12:42:00
冬至芽を育て5月上旬に剪定し、伸びた新芽をさし穂にして苗を作り、秋に咲かしています。
近年知人に貰った菊は黄色の小菊ですが、剪定後の新芽に蕾がついて、さし穂になりません。
苗のつくりかたを教えて下さい。
夏菊でしょうか。

たちつ 【近畿】 2007/01/07(日) 19:33:15

マニアック的な技法は別にして、未だ仕込むには時期的に早い。
7月までに挿し穂が採れれば良い。
その挿し木苗を適当に植えれば良い。

将来の仕立て方・鑑賞する仕上がりの好みやそれに応じたキクの品種性質により、イロイロな技法があります。
概ね、毎年・隔年毎に、株更新しないと、良い株は得られません。根に寄生虫が湧きやすい為。
熱心な人は、冬至芽の管理からスタートし始めますし、その後、挿し木を何回もし直す人も居られます。
石付け・浮かせ根など根を大切に育てる人は、2年以上管理し続ける人も居ます。
千本咲き仕立て、などは、早く基礎(土台)を作らないと上手く仕立てられないので、スタートも早い。
私は、面倒なのと草丈を低くする為に、梅雨前後に挿し木して、草丈が高くなりすぎれば、8月に、バッサリと茎を刈り込んで、低く咲かせるようにしています。簡単で、草丈低く沢山咲けばよいという考え方。
自然に任せれば、草丈高くなり、倒れたり、開花が揃わなかったりして、汚らしくなる。 といって凝れば、切がない。365日つききりにして育てていても、葉一枚枯ればそれだけで面白くない。ピンキリです。
最終的にどのような仕上がりにしたいのか、という目的を決めて、其れに沿った栽培方法をすればよい。菊自体それなりに綺麗なので、ほっておいても、綺麗に咲くものです。
又、キクの歴史も古く、仕立て方も、それに応じた品種も沢山あり、サイトでも沢山公開されています。沢山ありすぎて、迷うかもしれません。
そこそこ、上手く仕立てたければ、近くの、市役所で聞けば、講習会や愛好会も沢山あります。11-1月に募集し、展示会までが、約1年コースで会費も年5000円程度。苗や資材材料テキスト込み。月一回程度の例会・集合。後は、毎日行こうが毎週行こうが自由。大抵は、暇があれば、遊びに行ってコチョコチョとなにかしている。・・・私にはそのように見える。
注意事項として、一度決めたら、好き嫌いも含めて、一人の師匠に限定すること。そうしないと迷うし、中々上達しない。師匠の技法を疑って、よい事すら見失う。それほど技法は多いし、物事には、終始の流れがある。
一番の利点は、優勝した品種の苗木が簡単に手に入るということです。
スタートがよいのですから、後は、何処まで熱心に手間隙をかけられるかということと、天命を待つということです。天命とは、一葉一葉の位置・大きさとか、茎の長さ・間合いとか、花の大きさとか、揃って開花する時期とか、バランスとタイミングの問題。其処まで細かいことは、いくら技術や知識があっても、中々コントロールできない。評価は、一時点と採点者の感情・好みがある。成長は線で、自然の流れに沿う。ここにはギャップがある。
独学よりも、指導者(経験者)の下でじっくりと時間をかけて学んだほうが楽。
それと、疑問・解らないことは、積極的に質問はすべきですが、先走りしたり、意見・討論は時と所を考えて。意見・討論するということは、すでに知っているということですから、何もわざわざ習いに行く必要はない。
と思います。
夏菊でも春菊でも基本的には同じです。長日性(日調)に影響されにくい品種ということです。長日性とは、夜昼の長さが開花に重大な影響を及ぼす性質で、キクは昼間の長さが短く(夜の長さが長い)なると蕾をつける性質があります。従って、早く咲かせたければ、昼も暗くする。遅く咲かせたければ、夜も電気をつけて明るくする。この光の調節と温度を上手く組み合わせれば、365日自由に開花させることができる。ことになる。


名前はまだ無い 【関東】 2007/01/07(日) 23:31:16
黄色い小菊、ということですと夏菊かもしれませんね。
拙宅にもそのような菊があります。ず〜っと植えっぱなしで誰が植えたのかわからず、
品種もわかりませんけれども。

このまま水やりだけして、秋菊よりも早いタイミングで咲くようでしたら
夏菊ということでよろしいのではないでしょうか?
詳しい栽培法は当方も存じません、すみません。

とりあえず夏菊というキーワードで見つかった過去ログが↓
http://botany.cool.ne.jp/wwwlng.cgi?print+200205/02050139.txt

上記過去ログに示された情報は、文字情報のみですがweb.archive.orgにありました↓
http://web.archive.org/web/20050113103701/http://www.town.shikano.tottori.jp/park/hana/ha307.htm
(文字化けしていますので、手動で文字エンコードをShift JISに設定してください)

げんき老人 2007/01/08(月) 08:31:36
いろいろとアドバイス有難うございます。

初夏に咲く夏菊なら、冬至芽からさし穂を取る時期を早くする必要があるようですが、6月咲きとすれば、さし芽の時期はいつ頃でしょうか。
気温の低い時でも発根しますかね。

たちつ 【近畿】 2007/01/08(月) 19:26:45

まず、夏菊の意味を確定しなければなりません。
自然栽培でも、明るさの影響を受け難い性質を有する菊なのか、
人工的に、生育調整して、夏に出荷する。出荷できる菊なのか。

次に、どのような姿で仕上げたいのか。

いずれにしても、其の性質を知り、其の性質に応じて調整しなければならない。そのためには、
成り行きに任せて咲かす方法(自己解決法)と、品種(意思疎通を図る最短の単語)を調べそれに基づいて、話を進める方法が有ります。(第三者介添え解決法)

何も資料がなければ、話が進まない。ちなみに菊の種類も星の数ほどあります。尤も、菊の呼称が解ったとしても、その道のプロでないと通じない場合も多い。ということは、一般的な方法の中から、ヒントを得て、自分で解決しなければならない。

げんき老人さんの菊を見れば何とかなるでしょうが。

それと、拘り過ぎ。例えば、「冬至芽」「さし穂」の単語に拘り過ぎ。
勿論、菊の栽培には、多くの方が利用する方法ですが、絶対必要というものではない。解りづらければ、そのような言葉は、無視すればよい。

日常生活でもそのようなことは多い。例えば、1+1は、2にならない。
1+1=2は算数の世界。単位を付ければ全く違う。栗一升と胡麻一升を混ぜても二升にはならない。40度のお湯に40度のお湯を足しても80度にはならない。其れでなくても、道を横切るのに、いつも横断歩道を通るわけでもない。時には、横を見たら青色だったとか言って、赤信号でも渡る事もある。暗算とか先入観で、解決させようとするところに誤りがある。もう一度シッコク、九九=81(掛け算・平方の九九)だけではない。二一点作ノ伍(割り算の九九)もあれば二二が8とか三三が27(体積・立方の九九)もある。掛け算の九九にしても、9ノ段や10ノ段で終わりというのは、義務教育の算数の話で、この程度知っておけば、日常生活に困らないだろうという、日本での架空の限度。40-50の段とか3桁まで教えている国も有るし、日本では、算盤暗算といって、九九に代わる方法を練習している人も居る。

元に戻って、
そのまま、何もせずにほっておいても、大抵は成り行きで咲く。
冬至芽を株分けしても、良い。(挿し木しなくても良い。)

挿し木について、
挿し木とか種蒔きに、必要な要件は、湿度と温度の2つです。光も肥料も必要でない。根が出て、自活する時には、太陽と肥料は必要です。
そこで、今何が不足しているかといえば、温度です。
そこで、温度を高くして、冬至芽を早く大きくし、挿し穂を確保し、
温度を高くして、早く根を出させるということです。
それと、当然室内管理ということになりますから、乾燥を防ぐ必要もあります(密閉挿し)。又よりよい挿し穂を得るためには、まず冬至芽を育てなければなりません。冬至芽には根が有りますから(自活)、陽射しとか肥料も要ります。挿し穂とか種のエネルギーは、親から授かった当座の支度金のようなもの。離別六文銭。
室内管理ですから、風通しも良くありません、病害虫も発生しやすくなります。この時節、善玉菌や黴を食べる益虫微生物は未だ寝ている。
このような環境整備を用意する必要もあります。

挿し木とは何かといえば、支度金を食いつぶしたり、盗られたりして死滅するか、稼いで、自活出来るかの挿し穂と自然の戦い。
挿し穂の内包しているエネルギーという武器で、根を出し葉を出し自活できるかどうかの自然界との戦争ともいえます。一番の敵は、乾燥であり、腐食されるということです。ここで我々も、利害関係があるということで、少し応援するだけです。

挿し木に必要な温度は、23度10日といわれています。(私の全植物共通の発芽発根の基準)

根が出て、成熟するまでに3ケ月(成人式20歳に当たる) 開花に2ケ月(出産10月10日)ということです。この期間も短くも長くもなる。
人間でも、今の時代なら、12才前後から、70才近くまで出産できる子のようなイメージ。

ということで、専門用語とかテキストとか世間の一般の常識という架空の概念に、拘り過ぎと思います。趣味とは、自分(栽培者)を相手にするもの、納得するような方法で好きなようにすればよい。
農家なら、消費者という他人を相手にするもの。栽培者の意思を無視しなければならない。専門用語は、共通する集団の符丁。常識とは、不特定多数の人々との意思疎通を円満に進めるもの。テキストとは、未知な第三者に理解させるとともに、筆者の威厳を保つもの。
私は、でしゃばって、知ったかぶりしているだけ。出来れば、見学者も含めて、一つでもお役に立てばよいと願っています。更に園芸のみならず、園芸を通して、日常生活でも役に立てば幸いと願っています。
できれは、知識よりも、知恵として、よいものなら活用していただければ尚良い。ということでしょうか。


たちつ 【近畿】 2007/01/08(月) 19:57:51

弘法に説法かも知れませんが、シツコク、発芽発根温度と、最適生育温度・越冬温度・生存最低温度・休眠温度・覚醒温度・落葉萌芽温度・開花温度等 温度といっても沢山あります。耐寒温度とは、曖昧な単語で、何とか栽培者が安心して冬越しさせられる目安温度。
最適生育温度も、スクスク育つ温度(生育温度)と安定して開花できる温度(安定温度)と2つの意味がある。
比較的、厳格なのが、発芽発根温度と開花安定温度と思います。
人でも同じで、人の場合は、温度ではなく、時期ですね。
安心して、子どもをほしければ、出産のタイミングとか、Hするタイミング。これが上手くいかないと、長持ちしない(枯れる・死ぬ・傷む・生まれない)。他は少々ズボラしても良い。事故傷病・ムチャがなければ生きている。育つ。
このようなことは、誰しも知識として知っている。私は一緒に思い出して、ともによりよい方向に進むように、利用しあいましょう。検索インデックスは何なのかを教えあいましょう。と考えています。


名前はまだ無い 【関東】 2007/01/10(水) 00:29:49
半年ほど前の過去ログに、夏菊についての質問がありました。
http://botany.cool.ne.jp/logb/200609/06090036.html

上記でも詳しい回答はありませんが、私が前回上げたものと総合すると
・8月中旬までに茎をすべて切り取る(位置は根元から5センチくらい)
 「親株の台刈り」という作業らしい。
・新芽が出てきたら、9月頃に挿し芽
(・発根したら施肥した畑に仮植え)
・10月頃に冬至芽が出たら、本格的に花を咲かせたい場所、鉢に植え付けて越冬
と、いうことのようです。
自然のサイクルにあわせると上記のような作業スケジュールになると思いますが、いかがでしょうか。

げんき老人 2007/01/12(金) 16:50:47
沢山のアドバイス大変参考になります。挿し木に23度10日の環境が必要とのこと、春先の挿し芽は無理とすれば、9月挿し芽、発根して仮植え10月頃、冬至芽をとって定植とのことですが、親株から切り離すとき冬至芽は発根しているのでしうか。要領、こつを教えて下さいませんか。

たちつ 【近畿】 2007/01/12(金) 17:33:05

秋の挿し木までは、気が付きませんでしたが、これには、すでに根が有ります。

今の冬至芽には、殆ど根が付いていますよ。根も2-3本付いていれば良いものです。より安定した根付きの苗を採種したければ、土を株元に積んでおけばよい。

冬至芽・・・冬に生える芽には違いないのですが、正確には、側芽の事
で、茎に付く。ここで問題になるのが、其の芽と根の位置関係。
地下部の深い根茎から芽が生えれば、根も多い。地表近くの株元茎から芽が生えれば、根も生えたり生えなかったりするし、茎の上のほうに、生えた芽からは根が生えてこない。

一度掘ってみて、確認し、気に入らなければ、もう一度埋め戻せばよい。少々乱暴に扱っても、枯れる事は少ないものです。
趣味としての園芸ですから、そないに神経質になる植物ではない。
コンクール出品とか商品なら、それ相当に神経も使うでしょうが。
殆ど大丈夫ですよ。(^^♪


名前はまだ無い 【関東】 2007/01/12(金) 17:39:53
>10月頃、冬至芽をとって定植とのことですが
ちょっと誤解されているような気がします。

私の知識は過去ログ2件
http://botany.cool.ne.jp/wwwlng.cgi?print+200205/02050139.txt
http://botany.cool.ne.jp/logb/200609/06090036.html

および、下記URLの情報のみです。
http://web.archive.org/web/20050113103701/http://www.town.shikano.tottori.jp/park/hana/ha307.htm
(文字化けしていますので、手動で文字エンコードをShift JISに設定してください)

が、
いずれの情報にも、「10月に冬至芽を挿し芽せよ」とは書いてありません。
また、当方もそのように書いたつもりはありませんので誤解の無きよう。

名前はまだ無い 2007/01/12(金) 17:44:54
ああ、そうか。
たちつさんのおっしゃるように、地中から切り離せば根がついているものもありますね。
これには気がつきませんでした。失礼しました。

ここら辺をどのように対処したらいいかは、、夏菊の栽培農家さんに聞かないとはっきりしないかもしれませんね。

げんき老人 2007/01/12(金) 21:26:14
沢山の有益なアドバイス有難うございました。
今年から早速実行してみたいと思っています。

げんき老人 2007/01/12(金) 21:28:18
[[解決]]
解決しました。 多謝


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