ローリエにカビが・・・・

[園芸相談センター]の過去ログです

ゆきんこ 【関東】 2006/07/02(日) 14:31:55
過酷な環境のベランダでガーデニングを楽しんでいます。南向きですが日はほとんどささず、風通しが悪く、雨もふきこみません。ローリエやオリーブの葉が1年以上前からほこりをかぶったようになっていました。雨に当たらないのでほこりが流されないのだろうと思ってたいして気にしていませんでした。ここのところじっくりと観察することなく水やりだけしていて、今日気がつくとローリエがかびだらけでたいへんなことになっていました。新芽などは元気なのですが、背丈の半分より下の部分が黒いかびのようなもので覆われていました。壁際だったので壁にも黒いカビがついていました。やむを得ず元気な新芽の部分は挿し木用に切り取り、カビた部分を伐採しました。今は数枚の葉だけが残った無残な状態です。そこでオリーブもじっと観察してみたところ、新芽を除くほとんどの部分がほこりに覆われていました。中には屋根裏部屋で何年も眠っていた雛人形の箱ってくらいにものすごいほこりがついているものもあります。見た目はほんとにほこりなのですが、これだけの量がほとんど全ての葉についているのでただのほこりとも思えなくなってきました。オリーブの隣に置いてあるアラレアも部分的にほこりをかぶっていました。とりあえず2時間ほどかけて全ての葉をぬらした布でふき取りました。でも完璧にぬぐえたわけではありません。このまま放置しておいても大丈夫でしょうか?これはやはり何かの病気なのでしょうか?こうした状態になっているのは葉が硬くてつやつやしている木だけで、ほかの草系のもの(アイビーとかゼラニウムとか)は近くにおいてあったものでも大丈夫です。よろしくご指導をお願いいたします。

ウミユスリカ 2006/07/02(日) 15:34:11
それは、ローリエ、つまりゲッケイジュの植物体自体に生えているカビではないと思います。

ゲッケイジュには、しばしばルビーロウムシ、あるいはルビーロウカイガラムシと呼ばれるカイガラムシが高密度で寄生します。ルビーロウカイガラムシはアブラムシと同様に、植物の体内で栄養分を運ぶ篩管の中の液を食べて生きています。ところが、この液の中には高濃度の糖分が含まれていますが、虫の成長に必要な蛋白源となるアミノ酸は、わずかの濃度でしか含まれていません。そのため、アブラムシやカイガラムシは、消化管にある濾過室という器官で、アミノ酸を濃縮して吸収し、過剰な糖分は排泄してしまいます。つまり、これらの昆虫の排泄物は、高濃度の糖液なんですね。

この糖液は、しばしばアリの餌になって持ち去られますが、多量の寄生が見られたり、アリの数が少ないと、周囲の葉に大量に付着したままになります。これに生えるのが、すす病菌というカビの仲間で、このカビが大量に発生した症状をすす病と呼びます。病気といっても、植物自体にカビが生えているわけではなく、植物から養分がとられることもないですし、カビの毒性が問題になることもありません。

ですから、かびた部分であっても、汚れを布や歯ブラシなどできれいに落とし、水でゆすげば、植物時代に全くダメージは残っていないはずです。また、水をよくかけることはカイガラムシの排泄物を除去する効果もあります。

ですが、なによりもカイガラムシを除去することが重要でしょう。ローリエはスパイスとしても使うでしょうし、室内での小さな株でしょうから、風呂場に鉢を持ち込んで、シャワーをかけながら、使い古しの歯ブラシで、虫をきれいに落としてしまいましょう。

ルビーロウムシの画像は、googleなどで容易に探せると思いますが、念のため、ウィキペディアに投稿されている記事を紹介いたします。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%83%93%E3%83%BC%E3%83%AD%E3%82%A6%E3%82%AB%E3%82%A4%E3%82%AC%E3%83%A9%E3%83%A0%E3%82%B7

りっこ 【関東】 2006/07/02(日) 16:48:20
ローリエは樹勢がつよく大変強靭な樹ですね。葉の茂りも多くあっというまに風と通しが悪くなってきます。ウミユスリカさんがご指摘のようにカイガラムシによるすす病ですね。当方の日陰のサカキにも一時期発生しました。はじめは上にすずめの巣があったので白いのはおそらく糞で黒っぽい葉もそのせいだと思い「罰当たりのすずめ」と呼んでいました。あるとき症状がひどくなったので良く見ると白いのはカイガラムシが枝にぶっしりとへばりついて、黒いのはすすでした。すすを手でこすると緑の葉が出てきます。樹高2mほどの地植えでしたので1週間ほどかかってやっとカイガラムシを退治し、すこしづづすす病も改善してきました。現在は発生していません。地植えのローリエにはカイガラムシは発生していませんが、背丈が5m近くになり先日これ以上の高さはごめんと樹に登り、摘芯して、上から不要枝をバッサバッサきりおとしました。ヒコバエもわんさか出ます。燃やすと生木ですがごうごうーと音をたてて燃えます。油成分があるのでしょう。松の生木より激しく燃えますね。葉は乾燥させて料理や米の保存の防虫ように唐辛子と一緒に利用しています。是非管理は毎日して下さい。アブラムシはつかないと思いますが、カイガラムシは樹から落ちると上れないようです。根気よく退治してください。オリーブも植えたいのですが、45年前の高校時代修学旅行で北海道から小豆島、四国、関西と列車と船で行き、「24の瞳」の場所へ行ったのでその思い出が強く(オリーブは小豆島?)どういう訳かミカンは植えてもオリーブは植えられません。不思議です。

ぽー 2006/07/02(日) 16:57:46
カイガラムシの画像なら、こちら↓にワンさとあります。
覚悟してご覧ください・・・私は数日間、立ち直れませんでした(爆)。
http://www.afftis.or.jp/kaigara/top.html

ウミユスリカ 2006/07/02(日) 18:02:31
サカキにつく白いカイガラムシは、ツノロウムシか、もしかするとカメノコロウムシでしょう。コナカイガラムシ科のカイガラムシのようにしょっちゅう歩き回っている種類を除くと、基本的に1齢幼虫がいったん固着すると生涯そこから動かずに寄生生活を続け、そこから落とすと再付着は不可能です。カタカイガラムシ科のロウムシ類もそうしたカイガラムシに含まれ、カメノコロウムシは自発的に固着生活を解除して移動することが知られていますが、固着中のものを強制的に払い落とされたものが再付着することは不可能です。

まぁ、カイガラムシも種類によっては体を被う蝋や、体内の色素は貴重な天然資源で、食品添加物や衣料の染料などとして活躍しているので、使いようによっては有益な昆虫にもなりうると頭の片隅にとどめて置いてください。


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