球根の求める栄養って何?

この記事は[園芸相談センター]の過去ログです

クライマー 【近畿】 2006/05/10(水) 01:41:06
チューリップなど、球根類の花が終わり来年に向けての葉っぱ育ての時期が参りました。 この時期いつも疑問に思う事があります。
チッソ・リン酸・カリのどれが、来年の良い花につながるのでしょうか?
しっかり光合成してもらうために葉っぱにカリをやるのか、丈夫な根を出してもらうためにチッソ多めにするのか、球根の中に大きな蕾を準備してもらうためにリン酸を・・ぐるぐる考えは巡り、無難なハイポの粉水溶きを毎年結局やってます。 正解は何なんでしょう?

Iwasaki 【近畿】 2006/05/10(水) 03:29:26
チューリップなどの球根類にとって一要素だけでは 来年の成長に悪影響が出ます。
発根に付いては カリが必要ですし 光合成を行う葉や茎の成長には チッソ成分が必要です。又 花を開花させたりする為には燐酸は欠かせません。
其の他にも 鉄分やマグネシウム等微量要素のミネラルが不可欠です。
すべての要素が翌年の成長の為に バランス良く球根に蓄えられていないといけません。
球根から 芽が出る頃の状態は 種からの発芽するのと同様に 土や光合成による成長に必要な養分を 吸収したり作る事は出来ませんから 種や球根に蓄えた養分に頼る他は無いのです。
特に 根を出す為にはカリ成分が 必要に成りますが 球根は根よりも初期の成長では 最初に芽を伸ばす物も多く有り初期段階から チッソ成分を使い出します。
又 燐酸成分は 水に溶けにくい為に 吸収出来る量が少なく必要量に達しないと 開花の準備段階の花芽の成長に 影響します。
影響が大きい時 花は咲かないと思います。
又 根からの吸収時に偏った成分を与えた場合は 根を痛めたり 又 病気に対する免疫不良等の影響が出て来る事があります。

ちゃも 2006/05/10(水) 09:18:47
クライマーさん、こんにちは(^^)

私はチューリップは自分で育てないので何とも言えませんが、有機質のカリ肥料
である「草木灰(そうもくばい)」を与えると良いですよ^^

ガーデニングシクラメンが、元々から調子がわるかったのですが、これを与えた
らみるみる元気になりました(^^)

この程度の書き込みですみません<(_ _)>

メルモ 【関東】 2006/05/10(水) 10:20:20
チッソ分が多いと球根は大きくなりますが、堅く締まらず、病気に弱いようです。
ハイポネックスなどの配合肥料でも、それぞれの成分の割合が色々ありますから、内容を確認して、チッソ分の少ないものをお使いになるといいのではないでしょうか。

私はマグァンプのリン酸、マグネシウムの比率が特に高いものに、ちゃもさんも書いていらっしゃる草木灰、骨粉などをおぎなっています。球根の充実は短期決戦なので、さらに水肥を使うこともあります。
もっともチューリップに関しては、関東では翌年の開花を望めないことが多いので、咲いたらもうけもの、くらいの感覚ですけど(^_^;ゞ

ハッピ−マン 2006/05/10(水) 13:17:09
クライマーさん、こんにちは。
クライマ−さんのお話はいつも楽しいですね〜♪。今回の問題にわたしなりの余談です。
クライマ−さんは美味しい食事を味わって満足される。でも食べたものがご自分の体のどの部分で使われ役に立ったかのかは分りませんよね。ウンチを眺めて、これはあのときの残骸かも、と思ったりはされるでしょう(笑)。

球根植物を毎年きれいに咲かせたい、と思うのは、実はクライマ−さんの欲望、期待であって、球根植物が果たしてそう思っているかは定かではありません。植物はまず生命持続が第一番です。ですから球根植物は毎年花を咲かせるというより、球根に蓄えられた栄養分が開花に足りるという状況になったときには、いやでも花芽を作ります。ですから、球根の肥育はフォアグラを得るためにガチョウに無理やりエサを与えるのに似ています(笑)。
 
 人間が育てる生き物のうち家畜はエサとウンチ・尿と体重が測定できますから、与えた栄養分がどのように使われたかをかなり詳しく分析できますし、エサ(飼料)の良し悪しの評価もそうした方法で行われています。また動物は運動しますから摂取した栄養分が代謝によって使用される割合が格段に多い。あっ、さっきウンチの話をしましたが、日本の家畜の出す糞尿は年間で9300万トンです。

 ところが植物の場合は、解析が難しい。特に鉢植えの場合などは与えた肥料の多くが鉢底から流失しますから余計です。それと時間的なズレもあります。(肥料代もバカにならないと言って、庭木の足元に鉢を並べて鉢から漏れる肥料を庭木に行くようにしている庭屋さんもおられます〜♪)

 掘りたての球根は、普通の園芸植物の場合、水分が85〜90%です。肥料の三要素としては、N分が約3%、P分が0.2%、Kが0.1%ぐらいです。ただしビタミンなど含め炭水化物といわれるものとその他の無機ミネラルも合わせて数%含まれています。

 球根の発根は、種子の発芽と違ってダイナミックです。温度さえあれば土が無くても複数の根がでますからね。種子の場合は最初から根、茎、葉という植物の体を構成して支えなければなりませんからたいへんです。

 ということで、毎年花を咲かせて楽しむために、せっせとハイポをあげているということで、けっして無駄ではありません。リンとかカリとか、そんな科学的なことで、来年も元気な花を咲かせたいというクライマ−さんのお気持ちがゆらいでは困ります〜(笑)。球根に注射をして生育をコントロ−ルできないかと考えている人もおられます。あとはIwasaki さんにお任せします〜♪。 長話になりましたゴメンナサイ。

クライマー 【近畿】 2006/05/11(木) 02:52:56
みなさまこの非常に素朴な疑問にていねいなレスありがとうございます。
我が家の球根類は主に切花になる使命を担って育てられています。
拙い華道の練習台になってくれるのです。 いい咲き具合のはないかはさみ片手にベランダを物色する私は、せっかく付けた花を(種を)持ってってしまう害虫もしくは子取りに思われてるでしょうね〜

そういうわけで、よそのお宅よりうちの球根類は葉っぱ時代が長いのです。 中には秋になっても葉が枯れないものもおり、「お後つかえてるんですけど〜」と日当たりのいい所に陣取る葉っぱに文句を言ってます。

植物は、花を咲かせたがってる・・と思うのはもしかしたら人間の勝手な思い込みかもしれない・・伸び伸び葉っぱを広げてお日様の恵みを球根に貯め込み、「あとの半年ゃ寝て暮らす」球根たちを見てると時々そういう考えも沸いてきます。

今回質問させていただいたのは、来年の準備をしている葉っぱ状態の球根にも何かと段取りがあるのではないか・・例えばまず根っこの元作ってから葉っぱにかからんとあかんとか・・それにあった施肥の仕方があるのかな・・? ということと「球根は使い捨て」という今の主流は他の人はどういう考えでいるのかが聞けるかな、と。

葉っぱに愛着持ってるなんて、「Mの気がある」と言われたこともあります。

ぽー 【関東】 2006/05/11(木) 07:21:41
>「球根は使い捨て」という今の主流
そういう風潮があるんですか?
わが家ではチューリップは気候的に無理があるので1年で使い捨てが多いけれど、ほかの球根類はほとんど、翌年にそなえて肥培しています。
狭いベランダの特等席を長期間、葉だけの鉢に占拠されるのは、なかなかつらいものがありますが・・・。彼岸花なんか、球根の数に比べて咲く花は、ほんとに少数ですもの。(^^;)
今日はサフランの球根を掘り上げようと思っています。
肥料としては「ハイポの液肥+ときどきハイポの微粉」がメインなんですが、もっといい施肥のノウハウがあれば私も知りたいです。

ハッピ−マン 2006/05/11(木) 13:38:56
>「球根は使い捨て」という今の主流
そんなことはないと思います。プランタ−栽培で場所の問題があるとかで制約が生じたときに、どうしようかと迷われることになる。クライマ−さんは、最後までちゃんと(来年も)花に仕事をさせる方なのでこのレスのようなお話になる。でも、目一杯、容器と場所と季節をお使いの方は、仕方なく「使い捨て」のような状況が生まれる。ときには水平展開ではなく容器のなかで上下重ねて育てられないものかとお考えになる。だんだんと常識から離れてくる。育つか育たないか、賭け事みたいなことになる。そして最後は、遊び心ならぬ、本当のお遊びになる。
世の中には、こぼれ種を拾い上げて育てる人がいることを思えば、園芸の意識の軽重は千差万別が現実なのでしょう。
ポ−さん、花が好き と、植物が好き は違うと思いませんか? 花心のある人は球根を使い捨てるようなことはしないはずです。と思います。「球根は使い捨て」というのが今の主流になっているとは思いません。

たちつ 【近畿】 2006/05/11(木) 13:57:51
たちつワールド的発想では、チュウリップに関しては、肥料よりも、
一に花が咲いたら、木陰で清涼冷風で静養させることが一番の栄養と思いますが・・・特に地温。想像ですが、20度以下
それと花が咲いたら枯れるまでは、水を切らさないことですね。
花が開いたら、土の保湿が手抜きになりやすい。一度乾燥すると根が傷んで、葉の黄ばみが速まる。
鉢植えと花壇と花壇でも草ボウボウの中では葉色の瑞々しさがぜんぜん違います。
春の球根と百合はそのようなものと思い込んでいます。 (^^♪
口癖ながら、芝生の下が一番長持ちする。

Iwasaki 【近畿】 2006/05/11(木) 19:08:52
ハッピ−マンさん
>球根に注射をして生育をコントロ−ルできないかと考えている人もおられます。あとはIwasaki さんにお任せします〜♪。
まぁ〜任されても困るのですが (^o^;)
実際に化学的に分析して栄養素を与えても 植物自身が吸収しなければ同じ事なのですが どうなんでしょうね。
実際 花を咲かせるのを目的に 植物を植えている方々が多いのも実情ですし 其れに伴って肥料メーカーが 家庭用の化学肥料を製造して販売しています。
逆に考えるなら 家庭用の肥料では無く 球根の生産現場である生産農家はどの様な肥料を与えているかが 答えに繋がると思います。
実際に球根の生産農家は 球根を生産している畑で 花を鑑賞する迄に咲かせようとはしていないはずですし 肥料も花を咲かせるよりも球根の充実を考えて与えています。
つまり 花を充実させる為の成分である燐酸成分を控えて チッソ成分や根の成長に必要なカリ成分を多く与えています。
又 光合成や成長に不可欠なミネラル成分等も 必要に応じて補充しています。

クライマー 【近畿】 2006/05/12(金) 02:40:08
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前回レス時に「済」付けようかどうしようか迷いましたけど、置いといて良かった!(笑)
Iwasakiさんの「球根生産農家はどのような肥料をあたえているか・・」をキーワードにいろいろ検索してみたら、「チッソは頭(背を伸ばす・・芽を成長させる)リンはお腹(子供を宿す・・花と種子)カリは足(物を運ぶ・・栄養を運ぶ)と人間にたとえたら理解しやすい」
という記述の農協?の記事に当りました。
具体的な施肥はやはり企業秘密なのか、余り詳しくは記載されてませんでしたが、この例えは自分的に納得できました。
正解は、Iwasakiさんありがとう!カリを少し多めですっきりしました〜!根っこが動いて各栄養運んでこそ十分な球根つくりのお仕事ができるんだから・・
ちゃもさん、メルモさんお書きの草木灰がカリにあたるんですよね。

たちつさんのおっしゃる温度については、切花にして寒〜い所で水揚げはしてましたが葉っぱはさっさと日向ぼこに連れてってましたね〜これはNGでしたか〜

ぼーさん、ヒガンバナは川原で群生しているものと同じものがベランダではそんなにささやかに咲くんですか・・
球根は、成功というよりも再会できるのが嬉しくて育ててる部分大だと思います。

ハッピーマンさん、チューリップのことに関して「使い捨て」と言ったつもりでしたが言葉足らずでゴメンネ。いつもいろいろフォローしていただいてありがとう。
でも切花に使うチューリップは、市場に出る直前まで球根付きで、セリの間際にざくっと切っちゃうらしい・・もちろんポイされます。

本当の正解は来年の成果にあり、なんですが・・取らぬ狸の皮算用で私の方が元気になったようです。みなさん アリガト・・


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