庭木の植え付けについて

[園芸相談センター]の過去ログです

たけ 2005/11/21(月) 12:44:48
今週末にシマトネリコ、エゴノキ、ハイノキ、キンポウジュを自宅の庭へ植えつけようと考えております。
土壌は黒土を30cmほどすき変えております。
植え付けに当り、寒肥として油粕+骨粉を混ぜて植えつけようと考えておりますが、まだ時期的に寒肥は早いものでしょうか?
また、上記樹種について植え付け時期がまずいとか植え付け時の留意事項などあればお教えください。
当方鹿児島です。
よろしくお願いします。

植木屋 園主 [URL:http://members.aol.com/Oujien/] 2005/11/21(月) 18:44:16
こんちは〜♪
鹿児島との事で上の4種は適地適作って云う感じですね♪
只植えつけに際しては鹿児島と云っても、4種とも最良は春先が一番好いかと思います
特にキンポウ樹これは大きくなると移植は嫌いますので、植え付け場所は良く考えてください

※ハイノキは元々自生が薄暗い林内などに育っている種です
夏場に直射日光がガンガン当たる場所は不向きです
(どちらかと言うと日陰木のイメージです)
施肥も少なめに!

春先の植え付け時に元肥として↑の施肥をされたら如何でしょうか。

たちつ 【近畿】 2005/11/21(月) 23:54:18
一言。
植え付け・植え替えは、手順と下準備さえ適切にすればいつでも良い事のですが、一般的に・単純な考え方として、落葉樹は落葉期間・休眠期が良く、常緑樹は新芽の吹く春先が無難で良いようです。

植え付けの手順は、植樹祭や熱帯雨林再生事業のTVのように、小さい穴に植えつけるのではなく、
1)できるだけ大きく深く掘り込んで、大石を取り除く・粘土を砕く・土を解す事に心がける。
2)その後土を埋め戻し、高さを調節する。
3)水を張って、浸透具合を診る。地盤沈下を抑える。かき回さないで其の侭待つ。
4)残った土に腐葉土を3割り程度混ぜる。
5)植え付け、用土を埋め戻す。
6)仕上がりは凸状山高にして、地盤沈下と雨水の排水を図る。
7)凹状の堤防を作って、水を張る。2-3回繰り返す。
8)支柱を立てて、強風による倒壊を防止する。・・・完了。
以上を計画的に素早くする。出来れば、植木は日影に置き、葉水や根を水に沈めておくと良い。大きな器が無ければ塵袋でも良い。植えつけるときに底を破いて据付、スカートを頭から脱ぐようにするか、横を切れば良い。

肥糧の呼び方と意味。

肥糧は水に溶解して、(イオン化)初めて効いて来る。浸透膜でにじみ込む。濃い過ぎると表皮が破壊されたり(根やけ)、根の水分を脱水させる(ミイラ・日干し乾物)。 薄く回数で勝負が理想。別段無くてもそこそこ育つ。そこそことは、時間が掛かると云う事です。

根の大別。太い根(植物の支え根)・・・細い根(産根を作る)・・・産根(常に再生される綿のような黴のような根で、土にへばりついて、水分と共に栄養を吸収する。2-3日で生え変わる。体力的に弱い根。乳歯のようなもの。この再生が肥糧が濃いとか環境により上手く育たないと枯れる・弱る。さらっとした湿り気が良い。程よく空気があり、程よく湿っている事。さらっとした湿り気とは、土を硬く握ったときに、手に土が纏わり付かない・硬く固まる。しかし指で軽く押さえればパラリと崩れる状態。)

元肥糧は、植えつける前に施す肥料で、遅効性・緩効性の肥糧で、その効果が長期間に渡るもの。通常解け難い化成肥料か有機肥料が用いられる。
追肥は、成長の段階や季節に応じて、適宜肥糧成分を勘案して、追加して与える肥料。即効性の化成肥料が用いられる。
お礼肥え、花が終わったり、夏場が過ぎたり、新芽が一段落したときに、癒し系の追肥。
寒肥は、植物は冬には多かれ少なかれ、休眠・仮眠・成長停滞緩慢時期なので、肥糧は必要としませんが、暇な時期なので与える栽培者の勝手事項。しかし与えると実に、春の成長がよい。主に堆肥が用いられる。
家畜糞堆肥で米藁や腐葉土が混ざっている。積層堆肥(家畜小屋の近くに野積されている)は有機質なので、冬に施すと、春の芽吹き時期に丁度効いて来る。従って、植え付け後の冬に与える。場所は、枝先の真下辺りの円周まわりに鋤き込む。

植木屋 園主 [URL:http://members.aol.com/Oujien/] 2005/11/22(火) 12:30:31
こんちは〜♪
たちつさんも勉強されていますね、少しだけ気付いた点です
>手順と下準備さえ適切にすればいつでも良い事のですが、
確かに言われる通りですが、これは土地の性質にしても樹木の根鉢の具合とかにしても、一般の慣れない方なら殆ど分からない事ではないでしょうか?
生産して販売されるとなるとその土地での後の堀り取りまで考えて、掘り取りでも容易いように多少の礫でも取り除きますが、庭に植栽なら早々植え替える事も無いでしょうし、自然界でもかなりの難所?でも樹木は育って居ます(最高の条件に持っていくのは良い事なんですけど)

>根を水に沈めておくと良い。大きな器が無ければ塵袋でも良い。植えつけるときに底を破いて据付、
商売柄主要な生産地の樹木を扱いますが、土地の性質について鹿児島辺りの一般に言われる黒ボク土の火山灰土系(全国的に多い)では、水につけたままにすると土の粘性が弱い為、
水から引き上げる時には殆ど根鉢は荷造りを頑丈にしてても壊れる恐れが有りますので
上からの散水または植え付けてからの散水が無難だと思いますよ

>元肥糧は、植えつける前に施す肥料で、遅効性・緩効性の肥糧で、その効果が長期間に渡るもの。通常解け難い化成肥料か
私のここで言う元肥の意味は分かりやすくする為に、最初に与えるべき肥料と言う意味で書いたまでで、たけさんも書かれています油粕,骨粉を混ぜ込んで植え付けるのなら大丈夫だろうとの見解です
なお化成肥料は溶けにくいと言われていますが、一部180日とかのロングと称される化成肥料を除いて
即効性の部類だと思ってた方が良いのではないでしょうか?
原型はそのまま残っているように見えますが、成分としては1週間もすれば樹木にも効果は出てますよ♪
以上チョッと気付いた点です

たけ 2005/11/22(火) 17:19:38
植木屋園主様、たちつ様、大変参考になる回答ありがとうございました。
非常に勉強になります。

甘えついでにもうひとつ質問させていただきたいのですが、ハイノキは日陰向きとのことで、植え付け予定箇所が結構日光があたる場所です。
とりあえず西日はあたりませんがそのような箇所へのハイノキの植栽はまずいでしょうか?

植木屋 園主 [URL:http://members.aol.com/Oujien/] 2005/11/22(火) 18:04:27
ハイノキは私も好きな樹種で苗から成木(3m以上)まで扱った事あるのですが、直射日光がまともはチョッと不味いかもです
小さい1.5m程度まではかなり不味いです
大きく2.5m以上有れば何とかですがそれでも不安は残ります
やはり庭に点々と植栽の予定ですよね?せめてもの救いが西日は当たらないとの事ですが
可能ならばシマトネリコは高さも直ぐ出ますからそれの北側にあたる場所を選ぶとか工面された方が良いかもです

たちつ 【近畿】 2005/11/23(水) 02:35:01
今晩わ (^^♪
植木屋さんの足元にも及びませんよ。場数が違いますからね。

少々誤解があるようです。また舌足らずもあるようなので、補足します。
>通常解け難い化成肥料か
・・・ペレットタイプの有機混合化成肥料 の意味。舌足らず。
>油粕,骨粉を混ぜ込んで植え付けるのなら大丈夫
・・・十分で否定していません。
其の他 雑談程度の内容。
 基本的に私のレスは、スレ立て者の方には、無礼は思いますが、同じような疑問や不安を持っている多くの方に対して、一般的な考え方をこの場を借りて、書き込みしています。
従って、スレとは少し外れた内容になったり、関係の無い内容になったり、余分な事だったり、前回答者と同じ内容だったりしています。
さらに無知誤字・変換誤字や書き足らずもあります。
又、性格的に、質問をタイトルと斜め読みで、理解して、前任者の回答は、翌日以降か、送信してから改めて読んでいます。最初から精読してしまうと、色々な理由により、何も書けなくなる。環境・状況等がわからない場合も多い。幸い管理人さんのご好意で、居住地が設定されましたが、其の他もろもろ・・・・・

植木屋さんの経験も正しいし、学者さんの見解も一理あります。しかし素人には、素人としての、又違った感性もあります。
どちらが正しい・間違っているというものでも無いと私は思っています。判断は、結果的に、栽培者が、好みに合うように、草花樹木が育っってくれたら其れが正解です。解らない質問者に、判断させる事にも、酷な話ですが、結構適当に判断して納得して居られるようです。
現場に立ち会えば、或いは、主権者なら、こうすべきであると命令も出来ますが、見ず知らずの人に対して、そういう訳にも行きません。あくまで、このような考え方もありますよ と云う事です。
又、私は、立派に育てる事よりも、取り敢えず、活着させる・枯らさない事を主目的に書き込みしています。生きていれば、後はどのようにでもなります。

実際的に私も、基本は基本として、植え替え・植え付けに関しては、思いつきで、時節に関係なく、裸根・牛蒡抜きにしていますが、殆ど枯らす事はありません。 と云って、他人様に裸根定植をお勧めするわけにはいきません。根土があると重たい・根の状態が見えない・大きい庭木を貰ったときに、可也コンパクトにしないと乗用車に載らないし後ろが見えない。
言葉も、客土(貰った土ではない)と根鉢(鉢植えではない)という用語も出来るだけ使わないようにしています。

 客土=花壇などで土壌が栽培する植物に適さない場合に、性質の異なる土を混入して土壌改良すること。
根鉢=植物を掘り出したとき、根と根のまわりについている土をいう。

更に云えば、貰った庭木を引き抜く場合にも、茎に、ワイヤーを巻いて、現場のユニックで引き抜く場合もあります。株元が捩じり裂けたり、折れ千切れたり、前輪が浮いたりは運任せで諦める。それでも根付くものです。今は苔の回った古木の梅を近所で探している。高さ50cm程度に伐採して、鉢植えにしたいと考えています。

素人の考え方として、例えば、今では一般的になっていますが、チュウリップを30cm鉢に埋める場合に、通常3-7個ですが、30個植えたほうが綺麗と大昔に言ったら、無茶言うと云われましたが結果的にうまくいった。
ビッシリと横に並べても良いし、10個毎の3段とか半分づつ2段でも良い。又或る時は芝生のお家で、植え付けに悩んでいたので、芝生の下に植えつければ良いと言ったら、大丈夫かと言われましたが、スコップでXに切り込みを入れて、埋めれば簡単に埋まった。その後3年程度は腐りもせず、綺麗に咲いていた。スミレの種を撒くのに困っていたので、芝生を除草剤で枯らして、枯れた頃に種を撒いたら、沢山生えた。芝生は結構断熱効果や保湿性があるようです。

ハイノキの定植も植木屋さんの考え方が基本的で最も、安全な方法には違いありませんが、植物公園等は、日当りの良い場所でも、花が咲いているようです。もっともハイノキにも種類がありますから、たけさんの希望品種と同じかどうかは解りませんが、育つ可能性? 別の考え方もあります。
少し苗木が高価なのが、実験としては、難点かもしれません。自己責任で。元々環境が異なりますから、注意は必要ですが、好みに出来るだけ合わさないと、なんとなく割り切れない・納得できないのが、趣味の園芸というものです。

偶々画像紹介がありますので、添付します。
http://www.pref.saitama.lg.jp/A06/BQ30/sub10/Symplocos_myrtacea.htm
自生地の画像
http://www.hiroshima-cdas.or.jp/ryokka-c/hainoki.htm

植木屋 園主 [URL:http://members.aol.com/Oujien/] 2005/11/23(水) 18:19:12
こんちは〜♪
無知誤字・変換誤字や書き足らずは誰にでもある事ですし
いくら経験があるとはいえ知らない事が多いですよ
ここでの相談者の質問にしても全くの初体験で、あっ!こう云う事もあるんだなって改めて記憶に留める事があります
>どちらが正しい・間違っているというものでも無いと私は思っています
これは今までも学識者と業者(生産,卸,設計業者)を交えて、お互いの知識と経験を話し合い
樹木の選定などしてきましたが、最終的には実際に生育良好で日頃眺めてくれる地元の方の批評で好結果が出れば最良です
>思いつきで、時節に関係なく、裸根・牛蒡抜きにしていますが、殆ど枯らす事はありません。
これについては枯れない方が不思議としか言いようが無いですね
各種の信用の置ける図鑑にしろ栽培履歴などデーターの掲載がありますが、真っ向から否定する格好ですね?(^m^;)
ネットが氾濫し信用の薄い内容も中には確かにありますが、たちつさんが言われる様に株元が捩じり裂けたり、折れ千切れたりした木を、もしも購入の予定があるならお買いになりますか?
やはり買受者から見ても不安の無い木をお望みだと思いますが?
また樹木がもしも話せるとすれば、拷問はやめてくれって言ってる様にしか見えないですよ(⌒〜⌒;Aー

>客土=花壇などで土壌が栽培する植物に適さない場合に、性質の異なる土を混入して土壌改良すること
これはチョッと異議ありますね(^_^;)
私の考えでは客土とは一般に作物の育つ土(作土層)が雨などで流亡したり、掘り取りで作土層が低くなったのを補う為の土入れで、土入れ後の作付け作物に合わせての土壌改良があると思います。
>植物公園等は、日当りの良い場所でも、花が咲いているようです。もっともハイノキにも種類がありますから、たけさんの希望品種と同じかどうかは解りませんが、育つ可能性? 別の考え方もあります。
確かに言われている通りの植栽もあります、他にもガンガンの直射日光下でアオキの植栽が見られたりヒイラギナンテンが有ったりで
この植栽方法を現在は見直して自然配植方式(適地適作)に改めようではないかと云う動きが昨年より起こっています 。
今までが無理(その木に対して不適な土地)な植栽が当たり前で、珍しい樹種や一部の樹木に対して知識の無い設計担当者の思い付きだけで設計施工が行われ、数年後は地域に合わず元の植栽風景とは違った状況になるなど、全てこれ税金で賄っている訳で無駄な使い道ではないか?
自然に自生しているものは、それ程手を入れ無くても立派に育っているものです
やはり無理?な植栽がやれ炭素病だの、うどん粉病だの生育が思わしく無いなどの影響が少なからず出ています
しかし個人の庭への植栽については、個々の思い入れもあり嗜好も違うのが当たり前なので、少しでも将来健全なる庭木としての役割を果たしてくれますようにとの思いからの助言を致しています
>素人には、素人としての、又違った感性もあります。
これは私は凄く為にもなる事だと思っていますよ!
ある意味では突拍子もない考えが出るのは素人さんならではで、やはり慣れている者(生産業者など)にとっては考えも付かない事で、なるほどと唸らせるものもありますよ!

たけさん、ごめんなさいね話が質問内容とはチョイ逸れたみたいで_(._.)

たちつ 【近畿】 2005/11/23(水) 19:28:47
>拷問はやめてくれって言ってる・・・
この仕草が素人の大胆なる考え方です。私だけかも解りませんが。建築屋さんなら、重機で踏み潰します。植木屋さんなら、どこか貰ってくれないかと一瞬考える事でしょうね。どの道切り倒されるのなら、貰おうかという私の考え方。未だ1000本以上(多分空き家の放棄樹木?)有るけど植える場所がないので仕方がない。相手が官庁なので話も面倒。・・・木造住宅の高層化計画。
私は盆栽こそ残酷と思う。
>突拍子もない考えが・・・
私も同感で大好きです。直ちに真似をしたくなる性格。
>真っ向から否定する格好ですね?
余程の事で無いと話せませんが、これも大好き。
専門書などもイメージとして参考にはしますが、実際に試して見なければ当てにならない事も多い。実際に執筆者も、体験実証しているのかと疑わしいものも多い。机上學では?と思う事もしばしば。
ここが難しいところです。・・・解らないから調べると同時に、懐疑的な感覚で判断しなければならない。・・・結局は育ててから、検証することになる。年季と場数の世界。日頃から、良く観察し感性を磨く事ですね。好きになる事こそ事故防止かもね。

たけさん、ごめんなさいね。横レスしちゃって。

はやと 2005/11/24(木) 17:58:21
肝心な答えが書かれていないようなので、横から失礼します
たけさんの予定では今週末に植栽をされるようですね
それは特に問題ないですよ

肥料は、よくわからないときは入れない方が無難です
植え込み時に、いろんなものを入れすぎて折角の植木を枯らしてしまった方を何人も知っています
肥料は土が落ち着いて冬や春先にあげられれば十分だと思います

最後のハイノキは、なかなか大きくならないし、しばらくは葉も少ない
かもしれませんが、2年くらいするとキレイな葉が増えてくると思います

今作業しておけば、お正月には落ち着いた感じになってよいかもですね

はやと 2005/11/24(木) 18:05:07
補足です
植え込み時期は、上の書き込みでも書かれているように
最良は春先だというのは、同じ意見です
しかし、今の時期に植えるのも特に問題はないですよ
ということです

ハッピ−マン 2005/11/24(木) 19:35:11
たけさん、こんばんは。ここで登場した、たちつさんと植木屋園主さんのお話は、なかなかのものですね。一本の木を植えるにしたって、100%絶対に大丈夫だという方法はない。条件に見合った良い方法を考える。それには、最低ふたつの方法がなければ比較検討ができない。
 この場で質問者にお答えをされる方々は、経験に基づいた方法、一般に無難と思われる方法、過去に知識情報として知った特殊な方法などを紹介して下さる。それらが個性的で愉快な文章で表れる。一本の植物のために皆さん方があれやこれやと話し合われるこうした場所があることは実に楽しく愉快なことだと思います。
 たちつさん植木屋園主さん、その他常連の回答者の皆さんの、豊富な経験や専門知識は質問者にとって宝物に等しいと思います。はやとさんが気を利かして「おいおい・・・」ということになりましたが、たけさんはけっしてご迷惑でないと信じておりまする。


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