石灰硫黄合剤を夏場散布してもいいの?
夏みかんちゃん
2004/01/16(金) 00:10:32
現在夏みかんが100個くらいなっていますが、すす病?で葉っぱは真っ黒、みかんの半分くらいも真っ黒、今石灰硫黄合剤を散布したいのですが、収穫まえなので今は散布したくありません。夏場から葉っぱが黒くなっていましたので、まだ収穫には時間がありますのでこの時期に散布してもいいのでしょうか?もしokならば何倍液くらいにしたらいですか?よろしくご指導お願いします。
pinetree
2004/01/16(金) 20:18:18
スス病対策は、発生原因であるカイガラムシやアブラムシを防除することが基本です。石灰硫黄合剤は、殺菌殺虫剤で広範に作用し、カイガラムシには効きますが、スス病に効くかどうかはわかりません。
で、まず建前の話から。
農薬は、農薬取締法によって使用する方法、濃度や量,散布時期,対象作物などが定められています。ただし、対象病害虫については、どうもグレーゾーンにあるようです。
石灰硫黄合剤は、「みかん」で登録されていますが、これは温州みかんのことで、夏みかんは含まれないため使用できません。
登録のある温州みかんでなら,
ハダニ,そうか病,黒点病,かいよう病を対象に80〜200倍です。ヤノネカイガラムシを対象とした場合は,60〜80倍で硫酸亜鉛を加えます。
石灰硫黄合剤は高温時を避け、早朝や夕方に散布することが基本ですし、仮にカイガラムシを対象とした場合は冬季です。今の時期なら,よっぽど高温時でない限りは問題ないと思いますが、発芽後や若葉が出ていると焼けることがあります。温度が高く日射が強い夏場は、思わぬ薬害を生じることもありおすすめできません。
で、現実的な話としては、
カイガラムシ類なら、カンキツで登録のある剤での防除をおすすめします。例えば、スプラサイド乳剤の場合、かんきつ(みかんを除く)では、カイガラムシ類は、1500倍で収穫90日前までの散布となります。散布して90日収穫を待つか、収穫後の散布ですね。
ただし、アブラムシの場合にはマラソン乳剤など他の剤が効果的です。スス病の発生源が何であるかを確かめるのが先です。
夏みかんちゃん
2004/01/19(月) 00:50:55
pinetreeさんいろいろ教えて頂きありがとうございました。みかんの木の枝をよく見ると貝殻虫がびっしり付いておりました。収穫後にばさっさりと剪定し風通しをよくして(風も光も通さない様に繁っている状態です)散布しょうと思います。
pinetree
2004/01/19(月) 18:48:55
樹齢や大きさが書いてないのでいまいち解らないのですが,枝葉が茂りすぎるのは施肥量が多すぎる可能性があります。
特に,もし,初夏から晩夏に施肥したり,鶏糞などの「効く」厩堆肥を施しているのであれば,量を減らした方が良いと思います。お解りの様ですが,過繁茂になると病害虫は発生しやすくなりますし,糖度も上がりません。
また,結実量に裏年表年があるなら,表年にきちんと摘果しないと,裏年の新梢の発生が多くなり繁茂することになります。
>収穫後にばさっさりと剪定し風通しをよくして散布・・・
については,確かにそのとおりなのですが,あんまり威勢良く切ると今年の着花量が少なくなります。間引き剪定を中心に,枝をすかすようにお切り下さい。例えば3本に枝分かれしている場合,上から被さっている枝1本を,三つ又の根本部分から切ります。
極端に枝葉が多いのなら,今の時点で被さり枝を軽く除いておいたほうが果実品質が上がりますし,スス病も軽減するかも知れません。強いせん定で樹体に無理をさせないためにも,2〜3回に分けた方が良いように思えます。
ただ,あまり神経質になる必要はなく,出来る範囲で良いかと。美味しい夏みかんになると良いですね。
たちつ
2004/01/20(火) 11:42:29
煤病はアブラムシやカイガラムシ等の糞とそれに保水・吸水された水分によりカビが繁殖する。
1. 従ってマラソン等の農薬で寄生害虫を殺虫する。1-3回目位の散布は2週間毎、次は当分の間月1回毎に散布、ついでにその周辺も殺虫駆除する。(害虫は飛来する・卵が残っている・葉裏等の散布漏れで生き残っている・地表や瓦礫・地中から這い登ってくる・甲羅などで防衛している等絶滅は難儀)。回数で勝負。
2.時節を考慮の上水等で時々洗い流す。(害虫・糞・かび)
3.風通しと採光、実付きを良くする為、3月位に整枝する。
合剤はアルカリ度がきついし高濃度で使用するため若葉や新芽を枯らしやすい(その点柑橘系は葉が丈夫) 。そこで樹木が休眠中の冬場この時期に果樹に良く散布使用される。展着性や持続効果が短い。高温多湿時は特に分解・分離が早く効果が長続きしない。雨に洗い流される。実に付着したらそこに白く石灰質が残って見栄えが悪い。硫黄分の匂いや成分が防菌、殺虫忌避効果、発色性を促す作用がある。原液や高濃度でない限り比較的安全性が高い。価格が安い。(石灰分はコンニャク、硫黄分は化粧品や温泉に利用されている。)
浸透性農薬でない限り、体調の良い時に、手洗いやうがい、マスク、保護メガネ、着替えさえこまめにし、植物・人に対する薬害や収穫までの分解期間の知識を身に付け、作物の水洗いを励行すればよい事と思う。
4.農薬使用に不安なら当面食用する分だけ、2-3日(農薬散布液が乾くまで)ビニール袋で覆っておく等防衛して置いたり、摘果したときに実を、水洗い乾燥したりすれば良い。金柑じゃあるまいし皮を使うことは少ない(ジュース、タレ、ジャム、酒漬け、化粧水、皮の甘煮、入浴剤位)かと思いますが。
5. 4-7月上旬は合剤散布はしない。散布するなら、今のうちに1-2回、夏場は規定の1.5倍薄めて、涼しい早朝や夕方のうちに散布する。病気、害虫、雑草の駆除は気が付けば早く始末しておく事が肝心かと思います。
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